現代版アンリ・ジャイエ・スタイルで変貌を遂げ

 一躍スーパースターの仲間入り

 【ドメーヌ・ペロ・ミノ】

  〜Domaine Perrot-Minot〜


 ドメーヌ・ペロ・ミノは、1973年にドメーヌ・アルマン・メルムがふたつに分かれて誕生したもので、もう一方は道路を隔てて対面に位置するドメーヌ・トープノ・メルムです。 この二つのドメーヌが所有する畑のラインナップが似ているのはそんな理由によります。 ドメーヌ・ペロ・ミノは数多くのジュヴレ・シャンベルタンのワインを造っていますが、実はモレ・サン・ドニに本拠を置くドメーヌです。

 クリストフ・ペロ・ミノが父アンリの後を継いだのは1993年ですが、それ以前のドメーヌ・ペロ・ミノのワインは大半がバルク売りされ、ドメーヌの評価もさほどのものではありませんでした。 しかし、現当主のクリストフ・ペロ・ミノが修業から戻り、ワインを手がけるようになった後、ほぼ全量ドメーヌ元詰めとなり、このドメーヌは一気に注目を集めるようになります。

 ただ、1990年代のペロ・ミノのワインは、抽出が強く、樽香が強い生産者の代表とされおり、アメリカ市場を意識したこのようなパワフルな造りの全盛時代の潮流に乗ってワインを造り、それにより実際に成功をおさめていたことも事実です。

 しかし2000年からペロ・ミノのスタイルはこれまでの濃厚なスタイルから軽快・繊細なスタイルへと大きく変わります。 この変化の契機になったのが、師と仰ぐブルゴーニュの神様アンリ・ジャイエ氏の存在です。アンリ・ジャイエの最後の弟子とも言われるクリストフはジャイエ氏から「怠け者になれ」という含蓄ある言葉をもらったそうです。

 それ以降、これまで二週間にも及んだ低温侵漬を一週間弱にし、抽出方法もビジャージュ主体からルモンタージュ主体へと変え、新樽率も村名で20%、1級、特級で30%、焼き加減もミディアムに抑え、テロワールを重視するアンリ・ジャイエ・スタイルの現代的再現を目指し、優しくすっきりと軽く、透明感のある味わいへと変貌を遂げ、これにより一気にスーパースターの仲間入りをすることになります。

 このあたりの経緯については、下の写真の通り、美術出版社発行の「ワイナート43号」にインタビュー記事として紹介されています。

 この醸造における変化と同時に2000年にヴォーヌ・ロマネの名手ペルナン・ロサンの畑を購入し、ドメーヌの拡大にも着手します。ペルナン・ロサンの所有していた畑の中でもニュイ・サン・ジョルジュ一級ラ・リシュモーヌとシャンボール・ミュジニー一級ラ・コンブ・ドルヴォーの2つのアペラシオンには、それぞれ1902年植樹を始め、樹齢70年以上の葡萄が植えられており、通常のキュヴェのほか、古樹の葡萄のみを用いた「キュヴェ・ウルトラ」があり、このペルナン・ロサンの畑の購入もペロ・ミノを一躍スーパースターに押し上げた要因の一つです。

 現在ドメーヌ・ペロ・ミノが所有している畑は下の一覧表の通りです

 ペロ・ミノは上表のドメーヌ物のワインの他にいろいろな畑から葡萄を買ってワインを造っており、これらのネゴシアン物のワインはエチケットは同じですが「ペロ・ミノ」だけの表記で「ドメーヌ」の文字が記されていません。

 また、シャンベルタンとシャンベルタン・クロ・ド・ベーズは、ピエール・ダモワから畑を賃借して造っており、買い葡萄ではないのですが、こちらにもドメーヌの表記はありません。

 ペロ・ミノのテロワール重視の姿勢が良く表れているのは、ドメーヌが所有する二つの特級畑であるシャルム・シャンベルタン(0.91ha所有)とマゾワイエール・シャンベルタン(0.74ha所有)をアッサンブラージュすることなく、別々に仕立てていることです。

 ほとんどの生産者は両者に大きな違いはないとし、ブレンドし、シャルム・シャンベルタンを名乗ります。また、マゾワイエール・シャンベルタンだけを所有する生産者の多くは発音の難しさや知名度を考慮し、エチケットにはシャルム・シャンベルタンと表記しています。

 一方、シャルム・シャンベルタンとマゾワイエール・シャンベルタンを区別して瓶詰め・表記している数少ない造り手がこのペロ・ミノを始めデュガ・ピィ、クリストフ・ルーミエ、トープノ・メルムです。これら生産者は、マゾワイエール・シャンベルタンはグリザール背斜谷の正面にあたるため、他の特級畑にはない扇状地特有の小石の沖積土壌を有するとし、シャルム・シャンベルタンとはテロワールに顕著な違いがあると考えています。

 このような仕立てが可能なのは、両者のテロワールの違いを明確に表現できる醸造技術だけでなく、別々に瓶詰できるだけの面積の畑を所有していなければできないため、シャルム・シャベルタンとマゾワイエール・シャンベルタンを両方リリースするドメーヌは稀少なのです。

 クリストフ・ペロ・ミノは現状が終着点ではなく、今後も完成形を求めて進化を続けており、更なる飛躍が楽しみなドメーヌです。

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