ピノ・ノワールとシャルドネというブルゴーニュの枠組みを破るもう一つの品種

ブルゴーニュ原産品種「アリゴテ」の聖地

【ブーズロン 〜Bouzeron〜】

ブルゴーニュにおいては、葡萄畑にすべき場所は、ピノ・ノワールとシャルドネに独占されていますが、実はもう一つ多く栽培されている葡萄品種があり、それがブルゴーニュ原産の品種アリゴテです。

 もともと樹勢の強いアリゴテは、肥沃な沖積平野に植えられており、そこでは放置しておけば、100hl/haという巨大収量を産み出すことから、安価な地酒用品種として、あるいは、有名なカクテル「キール」のための原料品種として世に知られています。

 このような一般的なアリゴテは、「Aligote Vert(緑のアリゴテ)」と呼ばれるもので、果皮が厚く樹勢が強いため、収穫時期を迎えても緑色のままで、造られるワインも香りに青みが残り酸が多く、安価な地酒用の葡萄品種とされているのです。

 しかし、コート・シャロネーズ地区の最北端の村ブーズロンで植えられるアリゴテは、果皮が薄く小さな実をつけ、収穫期には独特の黄金色に色づくため、「Aligote d’Or(金のアリゴテ)」と呼ばれ、他の土地に植えられるアリゴテとは全くの別物で、透明な果実感とリッチなミネラル、豊かなボディの白ワインとなります。

 このアリゴテの魅力を世界に知らしめたのが、あのブルゴーニュきっての名門、ドメーヌ ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)の共同経営者であるオベール・ド・ヴィレーヌ氏がDRCの経営を継ぐ前の1971年に設立したドメーヌ・ド・ヴィレーヌです。

 当時は村の名をAOCに冠することさえ許されていなかったという貧しい村でしたが、ド・ヴィレーヌ氏が、その土地のテロワールとアリゴテの相性を見出し、素晴らしいワインを仕立てはじめると一躍、その真価が認められ、1979年には、“ブルゴーニュ・アリゴテ・ド・ブーズロン”がAOCに認定。1997年には“ブーズロン”がアリゴテ種唯一のAOCとして認められるに至りました。

 「世界に一つだけの花」という歌がありましたが、白ワインはシャルドネだけではありません。ブルゴーニュのテロワールを反映する伝統品種アリゴテの白ワインも忘れ去られるべきではありません。事実、ブルゴーニュの最高峰生産者である、コシュ・デュリ、ルロワ、ラモネ、ポンソなどもアリゴテをつかった素晴らしい白ワインを造っています。

 アリゴテを多収量で安ワインの原料品種としまったのは、人間の無責任と無見識の問題であって、決してアリゴテの責任ではないのです。

 是非、アリゴテ特有の酸が美しい果実味と見事な調和をみせる洗練されたブーズロンをご賞味下さい。

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