ヴォルネイの集落は、11世紀の初め、既にこの地に畑を所有していたカペー朝ブルゴーニュ伯爵家のシャトー周辺に築かれたのが始まりで、コート・ドールの中で歴史的意義が最も大きい村です。
そして、ブルゴーニュ公のユーグ4世とその息子のロベール2世の統治下にあった1250年から1305年までの間におびただしい数の葡萄畑が開墾されました。ヴォルネイに「クロ」の名がつく単独所有畑が多いのはこの理由によります。
数ある単独所有畑の中で、最も有名なものが、ブルゴーニュ屈指の名門ドメーヌであり、最高峰生産者のドメーヌ・マルキ・ダンジルヴィーユが所有する一級畑クロ・デ・デュックです。
下にヴォルネイの葡萄畑の概略地図を掲載していますが、これはブルゴーニュ・ラヴァーのバイブルである「ブルゴーニュワイン大全」等の関係資料に基づき、当店店長がエクセルで描画したオリジナル地図ですので、縮尺(畑の広さ)は正確ではありませんが、畑の位置関係はよく分かるとおもいますので参考にして下さい
ヴォルネイの栽培区域は210haほどで、コート・ドールの中では最も小さな部類に入りますが、その畑の特徴の一つは標高差が大きいことで、標高225m〜375mにわたって広がる葡萄畑の内、最良の一級畑は標高240m〜300m付近に位置しており、全体的に南東向きの水はけの良い急斜面となっています。
二つ目の特徴は、白ワイン中心のコート・ド・ボーヌの中で、葡萄の栽培品種はピノ・ノワールのみで、白ワインの生産をしていないことです。
中世よりヴォルネイの赤ワインに対する評価は高く、歴史上の人物ではルイ11世やルイ14世、そして歴代のブルゴーニュ公が愛したワインとして知られています。
ヴォルネイの赤ワインのティスティング・コメントとしては、デリケート、繊細、エレガントなど、まるでシャンボール・ミュジニーのような言葉が並びます。しっかりした骨格とかタンニンの豊かさといったパワー面より余韻の長さに特徴がある赤ワインと言えます。
ここヴォルネイでの最高峰生産者であるドメーヌ・マルキ・ダンジルヴィーユ、ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール、ドメーヌ・ミシェル・ラファルジュ、ドメーヌ・モンテリ・デュエレ・ポルシュレ(モンテリ本拠)へは、下の写真をクリックして、どうぞ。
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