三つの白の特級畑を所有するシャサーニュの職人気質の造り手
ブルゴーニュのオールドファンには懐かしい「シャサーニュの偉人」エドモン・ドラグランジェ・バシュレの系譜に連なるドメーヌ
【ドメーヌ・ブラン・ガニャール】
〜Domaine Blain-Gagnard 〜
シャサーニュ・モンラッシェに本拠地を置く、ドメーヌ・ブラン・ガニャールは「ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ」の当主ジャック・ガニャール・ドラグランジュの娘クロディーヌがサンセール出身のジャン・マルク・ブランと結婚し、1980年に創設されたドメーヌです。
その所有畑は下に掲載した主要所有畑一覧表の通り、クロディーヌの両親(ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ)と、シャサーニュ・モンラッシェ村における「20世紀の偉人」の一人として尊敬を集める祖父エドモン・ドラグランジェ・バシェレ(ドメーヌ・ドラグランジェ・バシュレ)から受け継いだもので、ガニャール一族の本拠地シャサーニュ・モンラッシェを中心としたものですが、特筆すべきは、所有畑僅か8ha程の小規模ドメーヌながら、「モンラッシェ」、「バタール・モンラッシェ」、「クリオ・バタール・モンラッシェ」と、珠玉の白のグラン・クリュを3つも所有していることです。
中でも世界最高の白ワイン、モンラッシェは妻クロディーヌの父ジャック・ガニャール(ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ)の所有していたシャサーニュ側の区画番号132番(面積0.0783ha)を2000年に継承したもので、ルフレーヴの区画の2つ上に位置し、下の写真の通り、美術出版社発行の「ワイナート47号(モンラッシェ特集)」の中にも「上品さと豊かさのバランスが良い落ち着ける味わい」と紹介されています。
【ワイン雑学豆知識(ご参考までに)】ドメーヌ・ルフレーヴの造るモンラッシェはその品質と稀少性から正にお金を積んでも買えない逸品ですが、ルフレーヴの所有する「区画番号134番(面積0.0821ha)」は、1991年にフルーロ家(ドメーヌ・フルーロ・ラローズ)から購入したものです。また、ガニャール一族の所有する「区画番号132番と133番」も1978年にフルーロ家から購入したものなので、ルフレーヴもブラン・ガニャールのモンラッシェも元々フルーロ家が所有していた同じ畑なのです。
サントネイを本拠とするドメーヌ・フルーロ・ラローズは1872年創業の歴史あるドメーヌですが、現当主ニコラ(妻は日本人)の祖父オーギュストが、1918年に「区画番号132番、133番、134番、172番、173番」の合計8ウーヴレ(約0.34ha)のモンラッシェを購入します。オーギュストには4人の子供がいたため、相続によりモンラッシェは分割され、その後徐々に切り売りされることとなり、「132番と133番」はガニャール一族(エドモン・ドラグランジェ・バシュレ)、「134番」はドメーヌ・ルフレーヴ、「172番」はシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ(2012年にドメーヌ・デュージェニーに転売)にそれぞれ売却され、現在ドメーヌ・フルーロ・ラローズには「区画番号173番(面積0.045ha)」のみが手元に残っています。当頁最下段に【モンラッシェ区画図と所有者】を掲載しておりますので、ご確認下さい。
ドメーヌ全体生産量の比率は白55%に対して赤45%で、かなり赤の比率が高いこともこのドメーヌの特徴です。また、ジャン・マルク・ブランのワイン造りのポリシーはパワーよりもフィネスとエレガンスで、果実味を重視するため、新樽率は低く、村名が15%、特級でも30%に過ぎません。(但し、ル・モンラッシェだけは新樽率100%)
ブラン・ガニャールのワインのスタイルは几帳面なジャン・マルク・ブランの性格をよく表し、雑味のない、とてもピュアな仕上がりで、日本人的デリカシーをも感じさせる職人の技が光るワインと言われています。オーストラリアとニュージーランドで研鑽を積んだ息子のマルク・アントナンもドメーヌに参画しており、将来も楽しみなドメーヌです。
なお、シャサーニュ・モンラッシェ村には名家「ガニャール」の名の付くドメーヌは現在4つあり、この中で姉妹ドメーヌと言える存在が、ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールで、商品ラインナップも似通っているため、混同される方もおられます。当ページ下に、「ガニャール家家系図」(ブラン・ガニャール関係分のみ)を掲載しておりますので、「モンラッシェ区画図と所有者」と合わせてご確認下さい。
(*注)ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールは、ジャック・ガニャールのもう一人の娘ローランスが、リシャール・フォンテーヌと結婚し、1986年に設立されたもので、こちらも両親と祖父母から相続したモンラッシェ、バタール・モンラッシェ、クリオ・バタール・モンラッシェの三つの特級畑を所有しており、特に、モンラッシェはルフレーヴのすぐ上(ブラン・ガニャールのすぐ下)の区画番号133番(0.08ha)を保有していますが、こちらは祖父エドモン・ドラグランジェ(ドメーヌ・ドラグランジェ・バシュレ)の所有分を、1996年に祖父の死去に伴い、ローランスが相続し、ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールの所有となったものです。
【秘蔵】特級バタール・モンラッシェ2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
63,800円(税込)
【秘蔵】特級クリオ・バタール・モンラッシェ2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
63,800円(税込)
【秘蔵】シャサーニュ・モンラッシェ一級レ・カイユレ2021 [ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
18,700円(税込)
SOLD OUT
【秘蔵】シャサーニュ・モンラッシェ一級モルジョ ブラン 2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
16,940円(税込)
【秘蔵】シャサーニュ・モンラッシェ ブラン 2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
11,880円(税込)
【秘蔵】シャサーニュ・モンラッシェ ブラン 2020[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
10,780円(税込)
シャサーニュ・モンラッシェ一級モルジョ ブラン 2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
15,840円(税込)
シャサーニュ・モンラッシェ ルージュ2021[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
6,820円(税込)
特級バタール・モンラッシェ2020[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
59,400円(税込)
特級クリオ・バタール・モンラッシェ2020[ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
59,400円(税込)
SOLD OUT
【秘蔵】シャサーニュ・モンラッシェ一級レ・カイユレ2020 [ドメーヌ・ブラン・ガニャール]
16,940円(税込)
SOLD OUT
【ガニャール家家系図】
(*注1)ドメーヌ・ブラン・ガニャールは「ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ」の当主ジャック・ガニャール・ドラグランジュの娘クロディーヌがサンセール出身のジャン・マルク・ブランと結婚し、1980年に創設されたドメーヌ。
(*注2)ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールは、ジャック・ガニャールのもう一人の娘ローランスが、リシャール・フォンテーヌと結婚し、1986年に設立されたドメーヌ。
【モンラッシェ区画図と所有者】
(*注1)ドメーヌ・ブラン・ガニャール所有のモンラッシェは妻クロディーヌの父ジャック・ガニャール(ドメーヌ・ガニャール・ドラグランジェ)の所有していたシャサーニュ側のルフレーヴの区画の2つ上に位置し、南側でDRC区画とも隣接する「区画番号132番(面積0.0783ha)」を2000年に継承したもの。
(*注2)ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャール所有のモンラッシェはルフレーヴのすぐ上(ブラン・ガニャールのすぐ下)の「区画番号133番(0.0781ha)」で、祖父エドモン・ドラグランジェ(ドメーヌ・ドラグランジェ・バシュレ)の所有分を、1996年に祖父の死去に伴い、孫娘のローランスが相続し、ドメーヌ・フォンテーヌ・ガニャールの所有となったもの。
(*注3)二つのドメーヌが所有する区画番号132番と133番のモンラッシェは一緒に収穫されプレスした後に、各ドメーヌで熟成・瓶詰めをしていましたが、2008年からは全く別々に行われています。
(*注4)ドメーヌ・ルフレーヴの造るモンラッシェはその品質と稀少性から正にお金を積んでも買えない逸品ですが、ルフレーヴの所有する「区画番号134番(面積0.0821ha)」は、1991年にフルーロ家(ドメーヌ・フルーロ・ラローズ)から購入したものです。また、ガニャール一族の所有する「区画番号132番と133番」も1978年にフルーロ家から購入したものなので、ルフレーヴもブラン・ガニャールのモンラッシェも元々フルーロ家が所有していた同じ畑です。
サントネイを本拠とするドメーヌ・フルーロ・ラローズは1872年創業の歴史あるドメーヌですが、現当主ニコラ(妻は日本人)の祖父オーギュストが、1918年に「区画番号132番、133番、134番、172番、173番」の合計8ウーヴレ(約0.34ha)のモンラッシェを購入します。オーギュストには4人の子供がいたため、相続によりモンラッシェは分割され、その後徐々に切り売りされることとなり、「132番と133番」はガニャール一族(エドモン・ドラグランジェ・バシュレ)、「134番」はドメーヌ・ルフレーヴ、「172番」はシャトー・ド・ピュリニー・モンラッシェ(2012年にドメーヌ・デュージェニーに転売)にそれぞれ売却され、現在ドメーヌ・フルーロ・ラローズには「区画番号173番(面積0.045ha)」のみが手元に残っています。
(*注5)区画図中の番号は、モンラッシェの畑の区画番号ですが、歯抜け状態になっているのは、これまでの合併や分割によるためです。例えば、二つの区画が合併すると「片方の区画番号は消失」し、逆に一つの区画を分割すると、もう一つの区画は「一番大きな番号に1を加えた番号」となります。