シャンパーニュ・メゾンの中で孤高の存在「サロン」

単一クリュ、単一品種、単一年で、100年間に41ヴィンテージのみ造られた極上のシャンパーニュ

 【サロン】

  〜SALON〜


 

 シャンパーニュ・メゾン「サロン」は、クリュや品種のアッサンブラージュが原則のシャンパーニュの世界にあって、単一クリュ、単一品種、単一ヴィンテージのシャンパンのみを生み出し続けてきました。

 

 すべての条件が揃った類い稀なる年にのみリリースされるため、これまで世に出たのは、41ヴィンテージ(20世紀期間中に37ヴィンテージ)に過ぎず、サロンは正にシャンパーニュ界における「孤高の存在」と申せます。

  サロンを創業したのは、ウジェーヌ・エメ・サロン氏で、1867年にシャンパーニュ地方コート・デ・ブラン地区のポカンシーで生まれました。実家は農家だったようですが家業は継がず、パリに出て、毛皮商シャパルの元で見習いから始めて研鑽を積み、また商才にも秀でており、1900年代初めには毛皮商として、パリでその名が広く知られるようになりました。

 同時に、シャンパーニュ地方生まれであったサロン氏は、故郷の美酒シャンパーニュに惚れ込むあまり、「自分のためだけの、最高のオリジナルシャンパーニュを造り出す」という夢が浮かびます。そして、その夢を実現すべく、自らの手でシャンパーニュを造ることを決意し、自己消費のために、アッサンブラージュなしのシャンパーニュ製造に着手したのです。

 しかも、至高のシャンパンを目指すため、当時から別格とみなされていたコート・デ・ブランのグラン・クリュ、ル・メニル・シュール・オジェ村のシャルドネのみを用い、単一収穫年のミレジメとしました。

 

 こうしてウジェーヌ・エメ・サロン氏が1905年に生みだしたこのシャンパーニュこそ、「ブラン・ド・ブラン」の始まりです。第一次世界大戦以前、モノセパージュでシャンパーニュを手がけるメゾンは皆無で、特にシャルドネ種のみで造られるシャンパーニュは非常に珍しい特性を持ったものでした。かくして、ウジェーヌ・エメ・サロン氏は、「ブラン・ド・ブランの先駆者」となったのです。

 商業用の初ヴィンテージは1911年とされていますが、もともと商品化が前提ではなく、自家消費と仲の良い友人にふるまうために造り出したシャンパーニュのため、はっきりとしたことはわからず、それ以前の可能性もあります。

 上述の通り、ウジェーヌ・エメ氏が造ったシャンパーニュは、当初、自家消費と仲の良い友人にふるまうためのものでしたが、このシャンパーニュを飲んだ友人たちの間で評判が評判を呼び、やがてこれが「マキシム・ド・パリ」のハウス・シャンパーニュに取り上げられます。

 当時のマキシムは社交界の中心であり、世界中から最も舌の肥えた人々が集まっていましたので、そうした紳士淑女に認められ、ウジェーヌ・エメ・サロン氏のシャンパーニュは一気に世に広まることとなったのです。

 今日、サロンはウジェーヌ・エメ氏自身が購入した「ジャルダン・サロン(サロンの庭園)」の1haの畑のほか、エメ氏自身が選定した契約農家が所有する19の区画、合わせて15haの畑からシャンパーニュを生み出していますが、これらの区画はすべてメニルの東向き斜面の中腹に位置し、陽当たりに優れ、水はけがよい畑です。

 

 またメニルの大きな特徴として表土が浅く、葡萄の根はすぐチョーク層の岩盤に辿り着くため、きわめてミネラルの強いベースワインとなり、このミネラルに溢れたシャルドネが長期間の瓶内熟成を経ることで、他のいかなるシャンパーニュも再現不可能な、エレガントかつパワフル、複雑にして生き生きとした、奥深い風味をもたらします。

 したがって、サロンは[最低でも10年の瓶熟成]を経てようやく出荷されますが、デゴルジュマン(澱抜き)時のドザージュ(糖分調整)は5g/Lと非常に少ないものです。また、デゴルジュマンが行われた後もさらなる熟成は可能で、気泡こそ弱くなるものの、ヘーゼルナッツやモカなどの香ばしいフレーバーを纏うこととなります。

 直近にリリースされたヴィンテージは「奇跡の年」と呼ばれたシャンパーニュの当たり年、2008年ですが、この年は収量が極めて少ないため、サロンでは通常のブティーユ(750ml瓶)では造らず、全てマグナム瓶(1500ml)で造ることとなりました。

 また、通常ヴィンテージでは8万本の生産量が、2008年はマグナムで8千本と極めて少ないため、サロン2008年だけの単独販売は行わず、下の写真の通り、「2008マグナム1本と直近3ヴィンテージとなる 2004年、2006年、2007年のブティーユ(750ml)各2本を合わせた7本セット」を専用の特別木箱に入れて世界で8000セットのみ販売することとなったものです。

 

 従いまして、「サロン2008」を入手するには、この特別セットのご購入が必要となりますが、今回のセットの中の2004年、2006年、2007年は、今回のセット販売のために2019年にデゴルジュマンされたものですので、既にリリースされたものより熟成期間が遥かに長いため、味わいは全く異なり、サロンの垂直4ヴィンテージを味わえる稀少品となっています。(サロン社の意向は、「素晴らしい2008年ヴィンテージの飲み頃が来るまで、熟成した2004年、2006年、2007年を飲みながらお待ちください」ということのようです。)

 このサロンセットを抜栓して祝うような機会や場がございましたら是非どうぞ。

 最後に、サロンの公式ホームページではサロンのサーヴィングについて次の様なアドバイスがされています。「サロンは、他のブランドのプレステージ・キュヴェのように華やかな場の添え物にすべきではない。望むなら最高にガストロノミックな席において食後のメディテーションに、一杯をゆっくり、やや高めの温度で味わいたいものだ。」

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