ドメーヌ・クロード・デュガは、全盛期のロマネ・コンティを脅かす存在と言われるブルゴーニュ最高峰のワイン生産者で、カルト的な人気を誇る小規模ドメーヌです。
有名なワイン評論家ロバート・パーカー氏は、これまで6本のブルゴーニュ・ワインに対し、100点満点を付与していますが、その内訳は、ドメーヌ・ロマネ・コンティが3本、ドメーヌ・ルロワが2本で、あと1本がこのドメーヌ・クロード・デュガの造った「1993グリオット・シャンベルタン」なのです。
クロード・デュガの品質の鍵は、原料となる葡萄にあり、その信条は収量が少ないこと、収穫される葡萄が完熟していること、古樹であること、そして自然と調和して手をかけすぎないことという不干渉主義に基づいています。
そのようにして造られるデュガのワインは、恐ろしいほど豊かで凝縮感の強い、複雑なアロマを持つ華やかなワインとして知られます。
こちらの商品は、2022年8月に入荷した蔵出し正規品のバック・ヴィンテージ「ジュヴレ・シャンベルタン一級ラヴォー・サン・ジャック2017」です。
ジュヴレ・シャンベルタンの秀逸な一級畑群は、9つの特級畑とは離れたコート・ド・サン・ジャックと呼ばれる集落の北の標高290m〜350mの丘陵にあります。下の写真の通り、ラヴォー・サン・ジャックは、ブルゴーニュ最高の一級畑クロ・サン・ジャックに隣接する面積9.53haの一級畑で、南向き斜面ですが、ラヴォー渓谷を流れる風の吹き出し口に位置するため気温が抑えられ、素晴らしいバランスの取れたワインとなります。

クロード・デュガが、このラヴォー・サン・ジャックに所有する面積は僅か0.4haで、表土が少ない上部に畑を持っています。ここから赤系果実の風味あふれる豪華で高品質のラヴォー・サン・ジャックを造っていますが毎年仕込むのは僅か5樽ですので、生産本数1,500本の稀少ワインです。
現在は、過去の異常なまでの価格高騰や争奪戦は収まっていますが、一級・特級クラスのワインは、その品質の素晴らしさに加え、いずれも生産量が少なく稀少のため、依然ブルゴーニュ愛好家垂涎の入手困難なワインの代表格となっています。
前年の2016年は春先に二度にわたってブルゴーニュ全域を襲った霜害により生産量が激減したヴィンテージでしたが、天候に恵まれた2017年は成熟した葡萄が収穫され、素晴らしいヴィンテージとなっており、クロード・デュガの「ジュヴレ・シャンベルタン一級ラヴォー・サン・ジャック2017」は、ブルゴーニュ愛好家を魅了する素晴らしいワインに仕上がっています。