アンリ・ジャイエと比肩された造り手シャルル・ノエラの偉大なテロワールを受け継ぐもう一つのドメーヌ 

ドメーヌ・ルロワと隣り合うドメーヌの至宝特級ロマネ・サン・ヴィヴァンも所有するパーカー五つ星の造り手

 【ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロン】

       〜Domaine Jean Jacques Confuron〜


 

 ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンは、ニュイ・サン・ジョルジュのお隣プレモー・プリセ村に拠点を置くドメーヌで、ヴージョのドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラと同様、かつての名ドメーヌ、シャルル・ノエラの系譜にあるドメーヌです。

 ドメーヌの名称ともなっている前当主ジャン・ジャックの伴侶はかつての名ドメーヌ、シャルル・ノエラの孫娘にあたるため、多くの銘醸畑を受け継ぐこととなり、ドメーヌの至宝、特級ロマネ・サン・ヴィヴァン、クロ・ド・ヴージョはその相続によりポートフォリオに加わったものです。

 現在このドメーヌを率いるのはジャン・ジャックの娘にあたる妻のソフィーと娘婿アラン・ムニエで、ソフィーがボーヌでワイン造りの勉強をしていたところ、電気技師のアラン・ムニエと知り合い、結婚しますが、既にジャン・ジャックは他界しており、アランはドメーヌ・ジャイエ・ジルのロベール氏(ジャイエ・ジルの父で、ブルゴーニュワインの神様アンリ・ジャイエ氏の従兄弟)や妻のソフィーからワイン造りを学んだそうです。

 こうして1988年にドメーヌの当主となったアラン・ムニエは1991年からのビオロジックでの栽培や遅摘・低収量収穫、2003年からの馬を使っての自然耕作等を採用を始めますが、元々優れたテロワールを持つ銘醸畑を所有しているだけに、その造るワインは一躍有名になり、現在はあの有名なロバート・パーカー氏から数少ない五つ星生産者として取り上げられているほど、高い評価を受けています。

 アラン・ムニエの造るワインは1990年代はすべてのアペラシオンにおいて100%新樽熟成を施し、濃厚で、新樽のヴァニラ香も華やかなタイプでしたが、それも2000年代半ばから変化が生じ、現在の新樽率は村名で30%、1級で50%、特級で70%とし、果実味を主張した繊細なスタイルへと変わっています。また、2008年からは有機認証を取得しており、有機認証のあるロマネ・サン・ヴィヴァンは、ルロワとジャン・ジャック・コンフュロンのみです。

 当然、日本においても注目される存在となり、下の写真の通り、美術出版社発行のワイン専門誌「ワイナート」41号(2007年11月発刊)の「ヴォーヌ・ロマネ完全読本」の中で大きく紹介されています。

 現在は下の所有畑一覧の通り、特級ロマネ・サン・ヴィヴァンやクロ・ド・ヴージョを始め、シャンボール・ミュジニーやヴォーヌ・ロマネの1級畑、そしてニュイ・サン・ジョルジュまでの各所におよそ8haの畑を所有しています。

 この所有畑の中で、一段と輝きを放つのが看板ワインの特級ロマネ・サン・ヴィヴァンとクロ・ヴージョです。

 上述したようにシャルル・ノエラは全盛期には、ブルゴーニュの神様アンリ・ジャイエと比較されるほどの名ドメーヌでしたが、1988年にドメーヌ・ルロワに畑を売却したため、シャルル・ノエラの名前は消失し、現在はそれらの畑からはドメーヌ・ルロワの珠玉のワインが生み出されています。その一方で、シャルル・ノエラの畑を相続したドメーヌが二つあり、それがアラン・ユドロ・ノエラとこちらのジャン・ジャック・コンフュロンです。

 従って、シャルル・ノエラゆかりの3ドメーヌが所有するロマネ・サン・ヴィヴァンは、下の所有者区画図の通り、北からルロワ(0.99ha)、ジャン・ジャック・コンフュロン(0.5ha)、ユドロ・ノエラ(0.48ha)ときれいに隣り合わせることになります。

 同様に特級クロ・ヴージョにおいても、下の航空写真の通り、ジャン・ジャック・コンフュロンが所有する区画は、古くから「教皇の畑」と呼ばれてきた畑上部の最優良区画内で、クロ・ド・ヴージョ城裏手のガレンヌの小区画にあり、ルロワとアラン・ユドロ・ノエラに挟まれた秀逸な畑を所有しています。

 このようにロマネ・サン・ヴィヴァンとクロ・ド・ヴージョの畑において、ルロワとジャック・コンフュロン、そしてアラン・ユドロ・ノエラの所有する区画が隣り合っている理由は、元々シャルル・ノエラが所有する一つの畑だったためであることが良くお分かりになると思います。

 また、ジャン・ジャック・コンフュロンがシャルル・ノエラから引き継いだものはこれら銘醸畑だけではなく、そこに植えられた葡萄の樹齢です。とりわけロマネ・サン・ヴィヴァンは1929年植え付けの樹齢90年の古樹で、その他ニュイ・サン・ジョルジュ一級シャブッフは1957年の植樹、レ・シャテロ(Les Chatelots)とレ・フスロット(Les Feusselottes)で構成されるシャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュにも1929年植え付けの古樹があり、ACシャンボール・ミュジニーの村名格畑パ・ド・シャ(Les Pas de Chat)とル・フール(Le Four)も古樹で、ジャスパー・モリス氏はその著書ブルゴーニュワイン大全の中で、「ジャン・ジャック・コンフュロンのワインがいずれも熟成に耐える地力と骨組みを備えているのは、葡萄畑における古樹の高い比率によるもの」と記しています。

 ジャン・ジャック・コンフュロンのワインは、ヴィンテージごとの大きな品質差が少なく、どの年も安定したクオリティーを持ち安心して飲めるワインとして評価が高いものです。加えて、近年のブルゴーニュ価格高騰の中でも価格は良心的なものとなっており、単純に比較はできないものの、テロワールを同じくするお隣のドメーヌ・ルロワのロマネ・サン・ヴィヴァンやクロ・ド・ヴージョの約1/10程度であることは特筆すべき点で、コストパフォーマンスから見てもお薦めの生産者と申せます。

 

 ドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンはプリモー・プリセを本拠地とするドメーヌですが、その畑の多くはヴォーヌ・ロマネにあるため、ヴォーヌ・ロマネのカテゴリーに掲載しています。

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