格付けに頼らず独自の道を歩む実力派シャトー

 【シャトー・ソシアンド・マレ】

 〜Chateau Sociando-Mallet〜

 シャトー・ソシアンド・マレは、サン・テステフ村に隣接するサン・スラン・ド・カドゥルヌ村にあり、AOCはオー・メドックとなるシャトーです。

 シャトー・ソシアンド・マレは、1855年のメドックの格付けの際には、話題にも上らなかったシャトーでしたが、その力強く芳醇で濃密なワインが話題となり、ワイン評論家から「2〜3級シャトークラスの実力」と評価され、もしメドックの格付けの見直しが行わることがあれば確実に3級以上に上がってくるのではないかと言われるまでになり、格付けシャトーを凌ぐような価格で取り引きされるようになりました。

 このシャトーの近年の輝かしい歴史は、1969年に荒廃していたシャトーをジャン・ゴートロー氏が購入した事に始まります。

 ボトルのエチケットに自身の名前「Jean Gautreau」を刻んだゴートロー氏は、ソシアンド・マレをメドック格付け外シャトーの中で最も美しいワインとすることに尽力し、「ブルジョア級で最上のシャトー」との評判を得ますが、2003年以降"クリュ・ブルジョワ"の自らのシャトーの格付けに対して納得できず、"クリュ・ブルジョワ・エクセプショネル"の格付けを返上し、それ以降は格付けの申請さえ行わず、「格付けシャトーでもブルジョワシャトーでもなく、ソシアンド・マレである」とし、格付けには頼らない立場を貫いています。

 フランス国内での評価が高く、ほとんどが国内で消費されてしまうため日本での知名度はあまり高くはありませんがなく、知る人ぞ知る、通好みのワインとして愛されている実力派シャトーです。

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