1923年設立でシャブリ全体の1/4を生産する最新の設備を備えた協同組合
特級畑グルヌイユの内の77%を占め、シャブリで唯一シャトーの名称を認められた「シャトー・グルヌイユ」の生産者
【ラ・シャブリジェンヌ】
〜La Chablisienne〜
協同組合のワインは、ドメーヌ物はおろか、ネゴシアン物よりも格下に見られることがしばしばあります。その理由は、協同組合の場合、基本的には加盟組合員が畑を所有しているため、その管理は個々の努力や良心に委ねられ、品質にバラツキが見られることにあります。しかし、1923年に誕生したシャブリの協同組合「ラ・シャブリジェンヌ」は、ワイン造りにおいて、協同組合という形態が大きな成功を収めた一例として位置づけられています。
今日、「ラ・シャブリジェンヌ」は、300軒を超える加盟農家を擁し、総栽培面積120ha、その内訳は、7つの特級畑の内6つ、15の一級畑の他、プティ・シャブリとシャブリを傘下に収め、シャブリ全生産量の実に1/4を占める大生産者で、すべてのアイテムが品質と価格のバランスに優れ、「高品質、リーズナブルな価格、安定供給」と三拍子揃っていることから、パリの名だたる三ツ星レストランにオンリストされている他、シャブリ最大の輸入国イギリスにおいてトップのシェアーを誇っています。また、毎年ここの価格設定がシャブリの価格基準になるとまで言われている、まさに「世界最高の生産者協同組合」と言っても過言ではありません。
2000年建造の総ガラス張りの醸造所を始め、ル・マン近郊のジュピーユの森産の熟成用オーク樽の採用、専属スタッフによる加盟農家への技術指導や方針の徹底、収穫された葡萄の劣化を防ぎ、マスト(果汁)での購入のための各加盟農家への圧搾機の設置等、常に技術の最先端を歩み、品質向上を心掛けてきた努力の成果で、日本でも下の写真通り、美術出版社のワイン専門誌「ワイナート56号(シャブリ特集)」の中で、最新の設備を備えた「ラ・シャブリジェンヌ」とその看板キュヴェ「シャブリ グラン・クリュ グルヌイユ シャトー・グルヌイユ」が大きく紹介されています。
ラ・シャブリジェンヌは、協同組合のため、基本的に組合員である各加盟農家が畑を所有していますが、例外的にラ・シャブリジェンヌ自身が所有している畑があります。それが、面積9.38haの特級畑グルヌイユの中で、実に77%にあたる7.19haを占め、ラ・シャブリジェンヌの看板ワインであると同時に、シャブリで唯一「シャトー」の名を冠することを認められ、伝統的なワイン造りの真髄とも称される「シャトー・グルヌイユ」です。
1930年代からの趣ある古い建物「シャトー・ド・グルヌイユ」が特級畑グルヌイユの麓に存在しており、ラ・シャブリジェンヌは2003年に、そこが醸造していた伝説的なワインを造る権利を受け継ぎました。
シャブリの街を見下ろすグラン・クリュの丘の中央に位置し、7つの特級畑中の最小の面積で、シャブリ・グラン・クリュの全ての要素が凝縮していると評されるグルヌイユは、生産者も少なく、大変稀少価値のあるグラン・クリュです。その名前はスラン川に近く、そこに棲む「カエル=仏語グルヌイユ」に由来すると言われ、粘土が強い土壌から果実味豊かな力強いワインを産み出し、隣接するレ・クロと共に、最上位のグラン・クリュとして高く評価されています。
各組合員の良心と努力に委ねられる畑と異なり、ラ・シャブリジェンヌ自身が所有するシャトー・グルヌイユは、専属のスタッフが畑を管理し、除草剤、殺虫剤の不使用、肥料も一切撒かず、厳格なリュット・レゾネを導入しており、手摘みでの収穫後、畑と醸造所で選果、タンクと樽での醸造後、20ヶ月間の熟成後に瓶詰めされます。
また、7.19haもの面積を所有するグルヌイユの中で、シャトー・グルヌイユとして造られるのは、樹齢50年を超える2区画だけで、残りの7割は、セカンドのフィエフ・ド・グルヌイユになります。
「シャトー・グルヌイユ」は、シャブリとしては珍しく、グラ、粘着性が感じられますが、エレガンスさは失われておらず、「これぞ、グルヌイユのテロワールを表す特級シャブリ」として珍重されています。
*ご参考までに、日本でも「パリ・ジェンヌ」や「タカラ(宝塚)・ジェンヌ」としてお馴染みの[ジェンヌ(-sienne)]は、フランス語の接尾辞で、名詞の後に付けることで、「〜で生まれ育った女性」という意味となります。ラ・シャブリジェンヌ(シャブリで生まれ育った女性}は、まさにシャブリの大生産者に相応しい名前ですね。
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