シャルドネの聖地コート・デ・ブラン地区のグラン・クリュ村クラマンの地で、高い支持を受ける家族経営のシャンパーニュ・ハウス

プレスティージュ・キュベ「フルール・ド・パッション=情熱の花」を筆頭に、最高級のブラン・ド・ブランを生み出すクラマンを代表する造り手

 【ディエボルト・ヴァロワ】

  〜Diebolt-Vallois〜


 

 ディエボルト・ヴァロワは、コート・デ・ブラン地区の中でも爽快な酸と繊細なミネラルを生み出すクラマンの地で、高い支持を受ける家族経営のシャンパーニュ・メゾンです。相続で分割された親戚名義の区画から葡萄を購入する場合もあるので登記上はNMですが、実質的にはRMです。

 ドメーヌの本拠地は、シャンパーニュの中心地エペルネ近郊のクラマン村にあります。クラマン村は17ある100%グラン・クリュのうち、たった5つしかないシャルドネ種の畑での100%グラン・クリュ村の一つで、この高品質のシャルドネを生み出すことで有名なクラマン村に於いて、ディエボロ・ヴァロワの存在は欠かせない存在です。

 19世紀後半からディエボルト家はクラマンに住んでおり、妻の実家ヴァロワ家は15世紀から葡萄栽培をしていました。現当主ジャック・ディエボルトが1959年にメゾンを継ぎ、妻のナディア・ヴァロワの苗字を取り、ディエボルト・ヴァロワとして本格的に活動を始めましたが、小規模ながらその品質の高さから、その評判が口コミでフランスの3ツ星レストランや、有名ホテルに広がっていきます。そして1992年、ミシュランと並ぶ影響力のあるガイドブック「ゴーミョー誌(Gault et Millau)」でプロデューサー・オブ・ザ・イヤーに輝いて以来、その少ない生産量に対し多くのオファーが殺到することとなり、クラマン村を代表する造り手となっています。

 ディエボルト・ヴァロワは、コート・デ・ブラン地区のなかでも一番太陽の恩恵を受けるクラマン村の南向きの斜面に畑を所有し、そこからもたらされる豊かな果実味と柔らかさ、洗練されたミネラル感が特徴的なクラマンのテロワールを見事に表現しています。ふくよかな果実味とミネラル感が調和され、すっきりと伸びるエレガントな酸と優しい果実の甘味がアフターまで美しく長く続き、クラマンの魅力が堪能できるシャンパーニュを造っています。日本のシャンパーニュ愛好家・専門家の多くは、このメゾンを通じてクラマン村のシャンパーニュとその特長を知りえたといっても過言ではありません。

 

 中でも、クラマンの斜面中腹に植えられた樹齢60年を超える自慢のシャルドネ100%で優良年のみに造られるプレスティージュ・キュヴェ「フルール・ド・パッション(情熱の花)」は、60年以上も前、1950年代に当主ジャック・ディエボルトが傍らで見ていた祖父の伝統的な製法を忠実に再現した思い入れの深い逸品で、メゾンの最高傑作のブラン・ド・ブランとして、ワイン専門誌や評論家から高い評価を受けています。

 現在は息子のアルノーが栽培から醸造過程まで取り仕切り、妹のイザベルがマーケティング等を担当、家族一丸となってシャンパーニュを造り続けています。

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