2023年ヴィンテージから新たにエスプリ・ルフレーヴの名前でリリースする旧ルフレーヴ・エ・アソシエの買い葡萄で造る村名白ワイン
[ピュリニー・モンラッシェ ブラン]
質・量共に豊作の優良年、最新ヴィンテージ2023年に1748本造られた蔵出し正規品の人気キュヴェ
[ピュリニー・モンラッシェ ブラン 2023]
ドメーヌ・ルフレーヴといえば、透明感とミネラル感あふれるワイン造りで、ブルゴーニュの白ワインの最高峰と言える存在です。ピュリニー・モンラッシェにおよそ25haもの葡萄畑を所有し、しかも、その大部分を特級畑と一級畑が占めている大ドメーヌで、”ピュリニーの至宝”とも称えられる珠玉のドメーヌです。
ルフレーヴ家は1580年から続く名家で、1717年よりピュリニィでワイン造りを開始しました。創設者はジョセフ・ルフレーヴ氏で、その後代々ルフレーヴ一族の経営が続き、現当主のアンヌ・クロード氏が一人で運営をするようになったのは1994年のことです。
アンヌ・クロード氏が加わり、1997年のビオディナミ農法への移行等種々の改革を次々に実施し、ドメーヌは一気にトップの座へ浮上します。
2006年に英デカンタ誌で専門家により世界で最も優秀な白ワイン生産者に選ばれ、2014年にはマスター・オブ・ワイン協会の「ワインメーカーズ・ワインメーカー」に選ばれました。
シュヴァリエ・モンラッシェを始めとする特級・一級ワインの出来はヴィンテージを問わず素晴らしく、是非ともお薦めしたいのですが、ただ一つの難点は、近年のブルゴーニュの価格高騰により、ルフレーヴのワインは村名クラスであっても価格的になかなか手が出ないのが現状です。
前当主アンヌ・クロード氏もピュリニー各銘柄の価格高騰を気にしており、そこで目を付けたのが、コート・ドールから約100km南のマコネの地で、このテロワールなら、「自分たちのスタイルを貫きつつ、気軽にルフレーヴのスタイルのワインを沢山の人に楽しんでもらえる」と、2004年にマコネ地区ヴェルゼ村に9.33haの畑を取得し、2004年ヴィンテージからマコン・ヴェルゼ、更に2013年からはマコネの最良アペラシオンであるプイィ・フイッセの醸造を始めました。これらマコネ地区で造るワインは入手の難しいルフレーヴのラインナップの中でも比較的 生産量が多く、価格も手頃なため人気のアイテムとなっています。
このマコネ進出とは別のプロジェクトとして、2009年から「ルフレーヴ・エ・アソシエ」の名前のもとで、買い葡萄による少量のワイン生産を始めました。買い葡萄とは言え、葡萄栽培からドメーヌ・ルフレーヴのスタッフが加わり、栽培方法もドメーヌ・ルフレーヴ同様にビオディナミ農法がとられていますので、 ルフレーヴ・エ・アソシエのワインは、100%オーガニック認証を受けた葡萄の木から造られます。
ルフレーヴ・エ・アソシエでは、白の銘柄の他に赤の特級シャルム・シャンベルタンをリリースしていますが、やはり白の世界最高峰生産者であるだけに、「ブルゴーニュ・シャルドネ」、「オーセイ・デュレス ブラン」、「リュリー プルミエ・クリュ」等の白ワインに人気が集まっていました。
このようにドメーヌ・ルフレーヴでは、2004年にマコネの地に進出し、次いで2009年からネゴシアン部門「ルフレーヴ・エ・アソシエ」の名前のもとで、買い葡萄による少量のワイン生産を始めていましたが、2018年にまた大きな動きがありました。それが「エスプリ・ルフレーヴ(ルフレーヴの精神・真髄)プロジェクト」開始です。
2017年にルフレーヴの総支配人に就任したピエール・ヴァンサン氏は、ワイン造りにおいて赤白ともに実績があり、その才能を認めている現当主ブリス・ド・ラ・モランディエール氏は、従来のコート・ド・ボーヌやマコネでのワイン造りから、新たにシャブリやコート・ド・ニュイまでより広域かつ多彩なポートフォリオを揃えるために、この「エスプリ・ルフレーヴ プロジェクト」の開始を決断したのです。
エスプリ・ルフレーヴでリリースされるワインは買い葡萄で造られますが、オーガニック、またはバイオダイナミックで栽培される樹齢の高い葡萄樹を持つ契約農家を厳選し、葡萄はドメーヌ・ルフレーヴのチームによって収穫され、ピュリニーのルフレーヴの施設で醸造されます。
エスプリ・ルフレーヴの記念すべきファースト・ヴィンテージ2018年は白5、赤3の合計8銘柄がリリースされ、生産量も控えめながら、ルフレーヴのラインナップに多様性をもたらすことになり、大きな注目を集めました。四年目となる2021年ヴィンテージは、白8と赤6銘柄となりましたが、この中には従来ネゴス・ブランド「ルフレーヴ・エ・アソシエ」の名前でリリースしてきた、「ブルゴーニュ シャルドネ」、「オーセイ・デュレス ブラン」、「ピュリー・モンラッシェ ブラン」の2023年ヴィンテージの3銘柄も含まれています。これにより、ルフレーヴ・エ・アソシエの名前は姿を消し、ネゴス物は、「エスプリ・ルフレーヴ」に集約し、一本化されるようです。
こちらの商品は、エスプリ・ルフレーヴの名前での初リリースとなる最新ヴィンテージ2023年の蔵出し正規品[ピュリニー・モンラッシェ ブラン 2023」です。
生産者の名称こそエスプリ・ルフレーヴと変りましたが、旧ルフレーヴ・エ・アソシエが2022年ヴィンテージから造り始めた買い葡萄による村名白ワイン[ピュリニー・モンラッシェ ブラン]と同一のキュヴェで、こちらの最新2023年ヴィンテージは、[1748本]造られています。
ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)は2023年12月19日、2023年ヴィンテージについて、『平年より穏やかな冬から始まり、ジェットコースター のような春を迎えて、芽吹きは平年より遅くなり、ほとんどの葡萄の樹は春の霜を免れた。生育は2022年の大豊作の後の再成長もあり、ややバラバラに進んだが、5月は生育に好条件となり、月末から気温が上昇し開花に向けた急速な進展を促した。6月と7月は不安定で、7月は交互に雷雨があり、最高気温は35-36度、湿度は高かった。7月11日と15日に雹が降り、マコネ南部、コート・シャロネーズ北部、ムルソー、ディジョン周辺に局地的な被害をもたらしたが、全体的には無傷だった。8月は雨が降ることもあったが、その後は季節外れの高温と日照が続き、多くのワイン生産者は葡萄の鮮度を保つために夜間や早朝に収穫を行った。その結果、近年、ブルゴーニュでは豊作の年が連続することはなかったが、優れたヴィンテージだった2022年に続き、2023年も品質の高い葡萄が収穫できた。』というレポートを発表しています。
また、ドメーヌ・ルフレーヴも『2023年ヴィンテージは、量的にも質的にも優れた2022年に続く、恵まれた年』と発表しており、優良年として期待できます。その一方で、ルフレーヴでは2023年の収穫は8月29日に開始しましたが、収穫期に熱波に襲われ、初めて午後2時に収穫作業を終えることになったようで、このまま地球温暖化が進めば収穫遅れのリスクや人手不足等の影響が出てくるのではとの懸念もあります。
特に次の2024年ヴィンテージは、天候不順による収量不足(ルフレーヴの発表では対2023年比で収量50%減)が懸念されているだけに、質・量共に豊作な優良年2023年ヴィンテージはお薦めです。
【商品内容】
商品名:ピュリニー・モンラッシェ ブラン2023
仏語名:2023 Puligny-Montrachet Blanc
生産者:エスプリ・ルフレーヴ
(Esprit Leflaive)
容量 :750ml
タイプ:白ワイン