サントーバンの名匠マルク・コランの長男ピエール・イヴがジャン・マルク・モレの娘のカロリーヌ・モレとの結婚を機に設立したのがピエール・イヴ・コラン・モレです。当初はネゴシアンビジネスで、初ヴィンテージは2001年ですが、デビュー当初から欧米のワイン関係者から絶賛され、現在最もエキサイティングなブルゴーニュのライジング・スターと言われています。
模範とする造り手はルフレーヴ、コシュ・デュリ、ルロワと公言しているピエール・イヴですが、近年その実力と評価は彼らと肩を並べるほどの勢いであり、近い将来シャサーニュのみならずブルゴーニュの白ワインを牽引する次世代のスター候補と評されています。
現在、父マルクから受け継いだ6haの畑から造られるドメーヌのワインと買い葡萄から造られるメゾンのワインがありますが、全てピエール・イヴ・コラン・モレのワインという意味で、エチケットはドメーヌとメゾンの区別がなく同一のデザインを使用しています。
ピエール・イヴ・コランはドメーヌの本拠地をシャサーニュ・モンラッシェに置いていますが、サン・トーバンの名匠である父マルク・コランの畑から自分の持ち分を相続して独立していますので、自社畑の大部分はサン・トーバンとシャサーニュにあり、サン・トーバン一級のラ・シャトニエール、レ・シャンプロ、アン・レミリー、ACシャサーニュ・モンラッシェのレザンセニエール、シャサーニュ・モンラッシェ一級のシュヌボットとカイユレを所有しています。
父が運営するドメーヌ・マルク・コランは「知る人ぞ知るシャルドネの聖地サン・トーバン」で最も偉大なドメーヌで「世界最高の白ワインであるモッラッシェの16名の所有者の一人」として有名である他、所有する30のアペラシオンの内、25が白ワインであることから、白の造り手として有名で、「もしサントーバンのクリマの特徴を知りたければ、このドメーヌの一級畑を並べて試すとよい」とも言われています。従って長年父と働いたピエール・イヴ・コラン・モレにとって、その父から相続したサン・トーバンの銘柄は正にお手の物です。
こちらは父マルク・コランから相続した銘醸一級畑の一つレ・シャンプロでドメーヌ・ピエール・イヴ・コラン・モレが造る最新ヴィンテージ2019年のドメーヌ蔵出し正規品の「サン・トーバン一級レ・シャンプロ2019」です。
モンラッシェの山とシャサーニュの背後に控える「シャルドネの聖地サン・トーバン」の一級畑群は三つの区域に分かれており、最良の区域はシャサーニュ・モンラッシェ村から国道6号線を北上した右にある南向き、または南西向き斜面で、ここにアン・レミリー、ダン・ド・シャン、ラ・シャトニエール、レ・シャンプロ等が並んでおり、これらの畑が産み出す上質の白ワインはピュリニー風の鋼鉄の強さを備え、熟成で真価を発揮します。下にブルゴーニュワイン委員会作成のサン・トーバンのAOC地図を掲載していますので、各畑の位置をご確認ください。

サン・トーバン一級畑レ・シャンプロは、モンラッシェの反対側に位置する南西向きの急斜面にある面積10.92haの畑で、ガメ(Gamay)の集落を見おろす位置にあり、魅力のあるワインを産み出します。
最新ヴィンテージ2019年のコート・ド・ボーヌ地区は4月〜5月に五回にわたる霜害の影響で、畑によっては30%〜70%収量が減少しています。しかし、その後の天候回復と収穫期の温暖な気候のおかげで、「葡萄の熟度も高く、果実味に溢れ、芳醇なワインとなった優良年」と報告されています。
また、正規代理店のラックコーポレーション様からの情報では、ピエール・イヴ・コラン・モレの2019年ヴィンテージは、フランス内外での人気急上昇に加え、霜害による収量減により、多くの需要に応えることができず、日本への輸入量も半減したとのことです。品薄で、早期完売必至のため、お早目のご購入をお薦めします。