ドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラは、シャンボール・ミュジニー生まれのアラン・ユドロ氏とヴォーヌ・ロマネに本拠を置いた名門ドメーヌ・シャルル・ノエラの孫娘オディル氏が結婚後1964年にヴージョで創設したもので、ドメーヌの名称は双方のファミリー・ネームを結合させたものです。
その後1978年にオディル夫人が祖父シャルル・ノエラの所有畑の4分の1を受け継ぎ、ヴォーヌ・ロマネからシャンボール・ミュジニー、ニュイ・サン・ジョルジュにかけて一挙に珠玉の畑を所有することとなります。
シャルル・ノエラは全盛期には、ブルゴーニュの神様アンリ・ジャイエと比較されるほどの名ドメーヌでしたが、1988年ドメーヌ・ルロワに畑を売却したため、シャルル・ノエラの名前は消失し、現在はそれらの畑からはドメーヌ・ルロワの珠玉のワインが生み出されています。従って、ドメーヌ・ルロワとドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラの所有する畑は元々一つだったため、両者の区画は近接しており、同一のテロワールを有しています。
ドメーヌ・アラン・ユドロ・ノエラの現当主はアラン・ユドロ氏とオディル夫人の孫にあたるシャルル・ヴァン・カネイ氏です。1988年生まれのカネイ氏は、2008年にドメーヌを引き継ぎ、2005年からここで働くヴァンサン・ムニエ氏の補佐の下で葡萄栽培、醸造、マーケティングにいたるまでドメーヌの仕事のほとんどを委ねられています。
そんなシャルル・ノエラの畑を引き継いでいるアラン・ユドロ・ノエラのワインは、きめ細やかで華やかなワインとして知られ、人気漫画「神の雫」の中でも「とても女性的なやさしいワインを造るドメーヌ」として紹介されています。ドメーヌの本拠地はヴージョ村ですが、偉大なシャルル・ノエラの畑を引き継いでいるだけに、ヴォーヌ・ロマネやその隣のニュイ・サン・ジョルジュにも優れた畑を所有しています。
こちらのニュイ・サン・ジョルジュ一級畑オー・ミュルジェ(ワイン名はレ・ミュルジェと呼称していますが、正式な畑名は、オー・ミュルジェです)はニュイ北部のヴォーヌ・ロマネ側の緩斜面にある面積4.89haの一級畑で、横に細長いクリマで、斜面の勾配はほとんどなく平坦です。
下にニュイ・サン・ジョルジュ北部地区の葡萄畑地図を掲載しておりますので、オー・ミュルジェの位置(地図中の�ァ砲鬚干稜Г�ださい。

ミュルジェというクリマ名の由来は、原野や葡萄畑から押し流された石がたまった場所からきており、かつては小屋や石垣を造るのにその石を使ったそうで、実際に石が多い土壌となっています。
ミュルジェのワインは、その立地から、ニュイ・サン・ジョルジュならではの濃厚さとヴォーヌ・ロマネ風の優雅さを持ち、優れた酸味を備えたワインとして高く評価されています。
この畑の評価が高いもう一つの理由は優れた造り手が揃っていることで、アラン・ユドロ・ノエラの他、メオ・カミュゼ、シルヴァン・カティアール、コンフュロン・コトティド等がここでワインを造っています。アラン・ユドロ・ノエラがオー・ミュルジェに所有する畑面積は0.68haで、植えられている葡萄の樹齢は15年〜50年です。
元々珠玉の畑を有するだけに、新進気鋭の若き後継者を得て、近年その評価は急上昇していますが、フランス国内やヨーロッパ各国に根強い人気があり、EU以外への輸出量は全生産量の20%程度と言われています。米国においても評価は非常に高く、著名なワイン評論家パーカー氏も「探し求めてでも、手に入れたい宝石のようなワイン」と絶賛しています。
当然、日本でも大人気で、販売数も少量であることから、毎回リリース後、即完売の入手困難な稀少プレミアムワインの代表格で、今や日本のブルゴーニュ愛好家の方々にとってはまさに垂涎と羨望のドメーヌとなっています。
また、最新ヴィンテージとなる2018年は、2017年と同様に暑く乾燥した夏と収穫期の温暖な気候のおかげで、「豊作で葡萄の熟度も高く、果実味に溢れ、芳醇なワインとなった優良年」と報告されています。