マルキ・ダンジルヴィーユはヴォルネイは勿論、ブルゴーニュの最高峰生産者として有名ですが、ドメーヌ創設者が1920年代の後半から1930年代の前半にかけて、ドメーヌ元詰めやアペラシオン制度推進の中心人物であり、またINAO(フランス原産地呼称統制協会)の創立メンバーだったりとフランスのワインに関する機関で活躍した名実ともにブルゴーニュの名士です。
ドメーヌ創立後約200年ですが、1507年から歴史に名が残るブルゴーニュきっての老舗名門ドメーヌです。ヴォルネイに特級畑がないのは、ダンジルヴィーユ侯爵がアペラシオン制度推進の中心人物であったため、身贔屓あるいは利権誘導を避けたためとも言われています。
特級に値する歴史ある銘醸畑クロ・デ・デュックをモノポールで所有しているだけに遠慮したのでしょうが、高潔な人格者であったようです。
シャンパンは、1252年には記録に登場する歴史ある一級畑です。面積は11.19haで、県道を挟んでタイユ・ピエの斜面下に位置していますが、赤褐色の石灰質の強い土壌で非常に石が多く、水はけの良い畑です。
「シャンパン」と聞くとシャンパーニュの発泡ワインと思いがちですが、この「シャンパン」とは「畑が斜めになっている」という意味で、ヴォルネイを代表する赤ワインです。
ヴォルネイの一級畑の中では赤土が多く、痩せた区画で低地では砂利が多い粘土質で高地になるにつれて岩肌が露になりゴツゴツとした石灰土壌になります。
この石灰質土壌からくる力強さとボリュームの調和がとれていてヴォルネイのキャラクターを一番良く表現しているワインであることから、「ヴォルネイの神髄」とも評価され、非常に人気があります。
中でもドメーヌ・マルキ・ダンジルヴィーユ、ドメーヌ・コント・ラフォン、ドメーヌ・モンティーユが上質のシャンパンを造ることで有名です。
ドメーヌ・マルキ・ダンジルヴィーユが所有するシャンパンの面積は、東西に伸びる2つの区画3.98haで、葡萄の樹齢は約35年です。
ヴォルネイの最高評価の一級赤ワインがその真価を発揮するのは15年を要すると言われていますので、ようやく飲み頃の入り口にかかった頃でしょうか。好環境の下でちょうど10年の熟成を重ねたシャンパン2006は、是非コレクションに加えていただきたい貴重な一本です。