2020年ヴィンテージから初の一級畑が認定され、益々脚光を浴びるアペラシオン「プイイ・フュイッセ」における傑出したドメーヌ

ビオロジック農法でプイイ・フュイッセの区画名毎に秀逸なワインを造り、個々のテロワールの美質を発揮させる造り手

【ドメーヌ・バロー】

 〜Domaine Barraud〜

 コート・ドールから50km南のマコン地区(AOC名はマコネ=Maconnais )は、主にブルゴーニュ・ブランとして一般消費者向けに大量の白ワインを提供する生産地ですが、この地区に例外的に秀逸な白を産み出すアペラシオンがあり、それがプイイ・フュイッセです。プイイ・フュイッセは、コート・ドールと全く同じウミユリ石灰岩の岩盤の上に、このAOCの象徴であるソリュトレとヴェルジソンの岩山(バジョシアンの崖)がそそり立つ絶景です。

 マコン市から約5km西に位置するピュイィ・フュイッセは、AOC認定は1936年で、ソリュトレ・プイィ(Solutré-Pouilly)、フュイッセ(Fuissé)、ヴェルジソン(Vergisson)、シャントレ(Chaintré)の4つの村に広がる白だけのアペラシオンです。

 

 ドメーヌ・バローはプイイ・フュイッセのヴェルジソン村に1890年から続く歴史あるドメーヌで、奇岩ヴェルジソン山の麓に居を構えています。祖父のジョゼフは1939年にはすでにワインの一部を元詰めしており、四代目当主のダニエル自身は、1982年からワイン造りを始め、1995年に畑を受け継ぎ、現在は2006年にドメーヌ入りした息子のジュリアンと共に働いています。

 今日、下の主要所有畑一覧の通り、プイィ・フュイッセを中心に、サン・ヴェラン、マコン・ヴェルジソン、マコン・シャントレなど4つのアペラシオンに合計8.5haの葡萄畑を所有し、テロワールを尊重するという目的のもと、プイィ・フュイッセはアッサンブラージュものの「アリアンス」のほか、フラッグ・シップ・キュヴェ「アン・ビュラン」等の区画の異なるワインを5種類醸造しています。

 ドメーヌ・バローの所有畑のほとんどは、ヴェルジッソンとソリュトレの二つの岩塊に挟まれたヴェルジッソン村にあります。ドメーヌでは、下に掲載の写真の通り、公式HPに所有畑の位置を公開していますので、各畑の位置をご確認下さい。

 葡萄栽培は1995年頃にプイィ・フュイッセのラ・ヴェルシェールの畑でビオロジック農法を試し、その後、徐々に広げて2005年頃から全所有畑をビオロジックにより栽培しています。

 畑では、畝間を鋤で耕し、化学的な農薬は一切使用していません。 また、醸造所はグラヴィティ・フローの構造がとられており、葡萄の受け入れから圧搾、樽詰め、瓶詰めまでポンプに頼る必要がありません。

 ブルゴーニュ・ブランとして大量のワインを生産するマコネ地区では作業面で楽で、コストのかからない機械収穫をする農家が大半ですが、このドメーヌは完全に手摘みで、他の生産者とは一線を画しており、高い意識を持って個々のテロワールの美質を発揮させると共に畑や醸造所でも細心周到な仕事に徹しています。

 このようにして生まれるドメーヌ・バローのワインは、どのワインも期待にたがわぬ重量感を備え、ワイン毎に異なる精緻な味わいが感じられ、秀逸なアペラシオン「プイイ・フュイッセ」の中でも傑出したドメーヌです。

 ドメーヌ・バローの全ラインナップ商品の価格帯は3000円〜9000円台で、ほとんどがディリーワインの範疇ですが、アン・ビュラン、シュール・ラ・ロッシュ、レ・クレイ、レ・ヴェルシェール、アン・フランス等の区画名付きの上級キュヴェは、「コート・ド・ボーヌの最も優れたワインに匹敵するほどの品質で、数年の熟成を待つべし」とされるほどの高品質のもので、近年のブルゴーニュワインの価格高騰の中にあって、お手頃な価格で、これほど秀逸なシャルドネを提供するドメーヌは他に見当たらず、まさに「カリテ・プリ(Qualite Prix=価格以上の価値のある品質)の筆頭」として挙げられるお薦めのドメーヌです。

 日本における輸入代理店のラックコーポレーション様の資料では、ドメーヌ・バローについて次のように紹介しています。『ドメーヌ・バローは、玉石混交のマコネにおいて素晴らしい白ワインを生み出す偉大な造り手のひとつであり、個々のテロワールを反映したワインの香りや味わいに、誰しも唸らずにはいられないだろう。』

 また、これまでプイイ・フュイッセを含むマコネ地区には、一級畑はありませんでしたが、2020年ヴィンテージからはプイイ・フュイッセに22もの一級畑が認定され、AOCプイイ・フュイッセの面積の約1/4を一級畑が占めることとなりました。マコネ地区にはこの22クリマのプイイ・フュイッセの畑以外には一級畑は認定されていませんので、いかにプイイ・フュイッセの地が優れているかが分かります。

 今回、ドメーヌ・バローの所有畑の内では、「アン・フランス(En France)」、「レ・クレイ(Les Crays)」、「シュール・ラ・ロッシュ(Sur La Roche)」、「ラ・マレショード ラ・ヴェルシェール(La Marechaude La Verchere)」の四つの畑が一級認定され、「アン・ビュラン(En Buland)」は一級認定はされてはいませんが、依然として堂々たるトップ・キュヴェです。また、2022年ヴィンテージから、これまでの「ラ・マレショード ラ・ヴェルシェール」を、斜面上部を「ラ・マレショード クロ・ラ・ヴェルシェール」、斜面下部を「ラ・マレショード ル・バ」に、二つに分けて造ることとなった結果、ドメーヌ・バローがプイィ・フュイッセのプルミエ・クリュとしてリリースするキュヴェは5銘柄となっています。

 ドメーヌ・バローの唯一の懸念材料は、今回の一級認定により、ドメーヌ・バローの注目度が上がり、日本への供給量が減少し、また価格も高騰し、益々入手困難になっていくことです。当店に限らず、どこかで見つけられた場合は、すぐにご購入をお薦めいたします。

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