ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021[ドメーヌ・ミシェル・ラファルジュ]

型番 エノテカ那須レンタルセラー在庫
販売価格 31,900円(税込)
在庫数 2本
購入数

所有する5つの一級畑を単独仕立てできず、これらをブレンドしたドメーヌ史上初めて造る特別キュヴェ
[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ]


5つの一級畑「クロ・デュ・シャトー・デ・デュック、クロ・デ・シェーヌ、カイユレ、ミタン、ピテュール」の個性が見事に融合し、正に『禍転じて福となった』豪華かつエレガントな一級ヴォルネイ

収量激減のため、5つの一級畑のブレンドで10樽のみ造られた最新2021年ヴィンテージのドメーヌ蔵出し正規品
[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ2021]


 19世紀初頭に設立されたドメーヌ・ミシェル・ラファルジュの現当主、ミシェルが父の後を継いだのは1949年ですが、1978年には息子のフレデリックが加わり、すぐに高齢のミシェル氏(2020年1月に91歳でご逝去)に代わってフレデリックが葡萄栽培、ワイン醸造の一切を取り仕切っています。

 葡萄栽培においてはフレデリックのイニシアチブのもと、1997年から一部の畑で実験的にビオディナミを始め、2000年には完全ビオディナミに転換し、デメターの認証を得ており、ブルゴーニュではこの分野では先駆けのヴィニュロンです。

 ワイン醸造は古典的で、赤は完全除梗で低温マセレーションを意識的に行うことはせず、ルモンタージュは初期のみで、後に日に1回のピジャージュに切り替えています。また、新樽の比率は極めて低く、トップキュヴェでさえ15%程度にすぎません。

 ミシェル・ラファルジュは、長期熟成を目指した古風な造りをし、新樽比率も低いので若いうちはその良さがわかりにくいですが、熟成させると素晴らしい変身をとげるヴォルネイ随一のワインの造り手なのです。

 ドメーヌの規模はボーヌからヴォルネイまで12haを所有しており、本拠地のヴォルネイにはモノポールの[クロ・デュ・シャトー・デ・デュック]を筆頭に、[クロ・デ・シェーヌ]、[カイユレ]、[ミタン]、[ピテュール]の5つの一級クリマを所有しており、それぞれを単独で仕立てています。

 しかしながら、2021年ヴィンテージは霜害と病害による収量激減のため、上記の5つの一級畑を単独で仕立てることができず、5つのクリマ(サンク・クリマ)をアッサンブラージュした唯一の畑名の付かない一級特別キュヴェがドメーヌ史上初めてリリースされることとなりました。

 それが、こちらの最新ヴィンテージ2021年のドメーヌ蔵出し正規品[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]です。



 この[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]が、2021年ヴィンテージにリリースするドメーヌ唯一のヴォルネイの一級ワインとなりますが、ミシェル・ラファルジュの2021年の収量は8ヘクトリットル/haで、約80%の収量減となったため、生産本数は10樽のみとなりました。この生産本数はモノポール一級畑[クロ・デュ・シャトー・デ・デュック]の通常年の生産本数に過ぎず、ミシェル・ラファルジュ愛好家は勿論、ブルゴーニュ愛好家にとっても見逃せない2021年ならではの特別キュヴェです。


 この[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]にブレンドされた5つの一級クリマとその特徴は次の通りです。下にヴォルネイの葡萄畑地図を掲載しておりますので、それぞれの畑の位置をご確認下さい。また、今回リリースされた[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]のボトル裏には、ミシェル・ラファルジュが所有する五つの一級畑の位置を示すドメーヌ作成の簡略な地図が貼付されていますので、併せてご確認下さい。




[1.クロ・デュ・シャトー・デ・デュック]
 クロ・デュ・シャトー・デ・デュックは面積0.57haの一級畑でミシェル・ラファルジュの単独所有畑(モノポール)です。基岩はヴォルネイ特有のジュラ紀後期オックスフォード階の石灰岩で、その上を褐色系の砂利質の堆積土壌が表層土として覆っています。

 クロ・デュ・シャトー・デ・デュックはミシェルの祖父フレデリック・ジョット氏が1900年に購入したもので、このドメーヌ自慢のモノポールです。ラファルジュ家の裏口まで伸びた畑で、ドメーヌ・ド・ラ・プスドールのモノポール畑「クロ・ド・ラ・ブスドール」の上斜面に隣接しています。

 このミシェル・ラファルジュのクロ・デュ・シャトー・デ・デュックは、同じくヴォルネイ最高の造り手のひとり、マルキ・ダンジルヴィーユのモノポールであるクロ・デ・デュックとの比較試飲が話題になることが多い秀逸なワインですが、「ブルゴーニュワインがわかる」の著者マット・クレイマー氏は、「クロ・デ・デュックを繊美を極める羽衣」だとすれば、ミシェル・ラファルジュの「クロ・デュ・シャトー・デ・デュックは鬱蒼たる木立」と例えています。

[2.クロ・デ・シェーヌ]
 一級畑クロ・デ・シェーヌはドメーヌのフラッグ・シップ・ワインで、1949年にミシェル・ラファルジュにより最初に元詰めされたこのワインによりドメーヌの名声を一気に高めました。ドメーヌでの試飲でも、ヴォルネイのラインナップの最後に出てくるワインで、男性的でタンニンもがっちりしているが、きめが細かくエレガントとされ、ヴォルネイでは最も長期熟成が高い畑です。中でも0.90haを所有するミシェル・ラファルジュのクロ・デ・シェーヌはこの畑の真価を表した逸品とされ、10年〜15年を経て成熟期に入ります。

 また、クロ・デ・シェーヌはモノポールのクロ・デュ・シャトー・デ・デュックともその美味しさについてしばしば議論されますがクロ・デュ・シャトー・デ・デュックの方が比較的若い内から飲めますので、長期熟成という点ではクロ・デ・シェーヌの方が優っています。

[3.カイユレ]
  その昔、地元では『カイユレを飲まずして、ヴォルネイを語るなかれ』と言われたほどの畑で、また、ヴォルネイの村人たちに投票をしてもらえば、カイユレがヴォルネイの特級候補に推される可能性が高いと言われるほどヴォルネイを代表する畑です。

 カイユレは、ヴォルネイ村の最南端、県道の下側に位置し、ムルソーに向かって一級畑シュヴレを背後から抱え込むような鍵型の形をした畑で、東南を向いた斜面中部に泥灰質や石灰質、粘土質の土壌が広がっています。 

 14.36haの面積の一級畑カイユレは、次の三つの古区画に分かれています。
(1)カイユレ・ドシュ(Caillerets Dessus):9.06ha
(2)アン・カイユレ(En Cailleret):2.873ha
(3)クロ・デ・ソワサント・ウーヴレ(Clos des Soixante Ouvrees):2.3925ha

 この三番目の古区画は、ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドールのモノポールとなりますが、他の二つの区画からミシェル・ラファルジュ、マルキ・ダンジルヴィーユなどが素晴らしいカイユレを造っています。

 ミシェル・ラファルジュが、旧所有者のジャブレ・ヴェルシェールから、カイユレ・ドシュの下部に位置するこのカイユレの区画0.30haを購入したのは2004年ですが、1950年代に植えた古木の葡萄とラファルジュの細やかな手入れでカイユレの名声にふさわしいワインが生み出されています。

[4.ミタン]
  レ・ミタンは、ボーヌのノートルダム寺院殉教史に初めてその名が登場する由緒ある一級畑で、その畑名は、斜面の中ほどに位置することに由来するようです。当初は面積3.98haでしたが、2006年に隣の一級畑アン・ロルモーの4.32haを併合しました。

 ミシェル・ラファルジュは、2005年にレ・ミタンの区画を買い増しし、所有面積が0.40haとなったので、レ・ミタンの単独リリースを始めました。レ・ミタンの斜面は東向きで、表層土は、小石の多い土壌で、ラファルジュの一級ワインの中では、最も軽快なタイプのワインとされています。

 また、ジャスパー・モリス氏は、その著書「ブルゴーニュワイン大全」の中で、レ・ミタンの優れた造り手として、ド・モンティーユとミシェル・ラファルジュの二人を挙げています。

[5.ピテュール]
 ヴォルネイ一級レ・ピテュールは、2006年に隣り合う二つの一級畑のピテュール・ドゥシュ(4.08ha)とシャンラン(2.08ha)を併合してこの名になったもので、ヴォルネイの最も上斜面で、ポマールとの境界に位置し、マルキ・ダンジルヴィーユのモノポールのクロ・デ・デュックと横並びで隣り合っています。

 ミシェル・ラファルジュは、統合前の一級畑シャンランに僅か0.26haの区画を持っており、この区画からこちらのレ・ピテュールを造っていますが、ミシェル・ラファルジュの商品ラインナップの中でも滅多に市場で見ることのない稀少キュヴェで、通常年で僅か1樽造り、しかも長期熟成に最適の1500mlのマグナムボトルでのみリリースしています。

 上述の5つの一級畑はこれまで単独で仕立てられており、ブレンドによる特別キュヴェは初めてのことであるため、当初ドメーヌでは不安もあったようで、実際に、現当主フレデリック氏の娘クロチルド女史は、2021年ヴィンテージについて、『葡萄のできは大変良かったものの、収穫量がとても少なく、ドメーヌでは初めてヴォルネイの全てのプルミエ・クリュの葡萄を一つの木製発酵槽に入れて醸造した。結果はどうなるかわからないが、このようなことは二度とないように望む』とインタビューに答えています。

 しかしこの心配は杞憂に終わったようで、ヴォルネイを代表する5つの秀逸な一級畑をブレンドした[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]は、各クリマの個性が見事に融合し、正に『禍転じて福となす』の諺通り、ドメーヌ史上、否ヴォルネイ史上最も豪華かつエレガントで、10年の長期熟成にも耐えうる素晴らしい出来栄えとなりました。

 また、2022年ヴィンテージは5つの一級畑は従来通り単独仕立てに戻っていることから、ミシェル・ラファルジュ愛好家は勿論、ブルゴーニュ愛好家にとっても、2021年ならではの珍品とも言える特別キュヴェで、お薦めです。

(ご参考までに、小さな村ショレ・レ・ボーヌの偉大な造り手トロ・ボーもコルトンとコルトン・ブレッサンドが2021年は収量減で単独仕立てすることができず、二つのクリマをブレンドした[特級コルトン2021]をリリースしましたが、こちらも2021年ならではの数少ない珍品として人気で、すぐに完売となりました。)

 ブルゴーニュの2021年ヴィンテージは、遅霜や湿気、病気等により葡萄畑は壊滅的な被害を被り、中でも、4月初旬の遅霜により、萌芽が早く早熟のシャルドネ主体のコート・ド・ボーヌ地区の霜害の被害は甚大で、コート・ド・ボーヌの白ワインは平均収穫量の70%〜80%減少と言われており、ミシェル・ラファルジュでも80%減少しています。

 トロ・ボーのナタリー・トロ女史が、2021年ヴィンテージについて、『葡萄畑が大変な年で、衛生状態の良い、健全な葡萄を収穫するために一生懸命働いた』と語っているように、ブルゴーニュの2021年は『栽培家の力量と経験、ノウハウが生きた[栽培家のミレジム]とも言われ、収量こそ少ないものの、霜害や病害等の悪条件を乗り越えて健全に実った葡萄で造られたワインは高品質で、1970年代のようなクラシカルなスタイル(涼しい気温と変わりやすい天候を思い出させる、昔の純粋なブルゴーニュのヴィンテージ)』に仕上がっています。

 また、2021年は、収量減による蔵出し価格の上昇に加え、ユーロ高、更に政情不安の紅海における不測の事態を回避するためのアフリカ喜望峰迂回運送ルートの影響もあり、大幅な価格高騰と品薄が必至な状況となっており、こちらの[ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ 2021]も、輸入元の標準税込小売価格「46,750円」と高騰しておりますが、蔵出し初荷特別価格でご案内しており、お薦めです。


 こちらの商品はラックコーポレーション様輸入のドメーヌ蔵出し正規品で、エノテカ那須レンタルセラー保管ですが、セラー契約上、お客様への直送はできないため、一旦当店を経由しての配送となりますので、通常より2〜3日お時間をいただきます。

【商品内容】
商品名:ヴォルネイ プルミエ・クリュ サンク・クリマ2021

仏語名:2021 Volnay 1er Cru
    Cinq Climats
    
生産者:ドメーヌ・ミシェル・ラファルジュ
   (Domaine Michel Lafarge)
容量 :750ml
タイプ:赤ワイン





Category

Recommended