このドメーヌの設立は1840年と古く、現在の当主は三代目のレジ・フォレ氏です。ドメーヌの所在地はDRCのすぐ隣ですが、ドメーヌが所有する畑面積は4.5haという小規模ドメーヌで生産本数も少ないため、日本での知名度はあまり高くはありませんが、コント・リジェ・ベレールのモノポール「特級ロマネ」がドメーヌ元詰めを開始するまでは、レジ・フォレに畑の耕作や醸造を委託していたという凄腕の造り手で、小さいながらもまさに知る人ぞ知るヴォーヌ・ロマネの優良ドメーヌなのです。
このドメーヌが所有する畑は素晴らしく、フラッグシップであるヴォーヌ・ロマネ一級レ・ゴーディショを始め、二枚看板の特級畑クロ・ド・ヴージョとエシェゾー、更に一級ではリシュブールの北に隣接するプティ・モン、そしてニュイ・サン・ジョルジュの最も優れた区画レ・サン・ジョルジュという豪華ラインナップを誇ります。加えてフォレの魅力は平均樹齢50年の葡萄の古木にあり、畑ではリュット・レゾネ(減農薬栽培)を取り入れ、自然派のワインで優しい味わいが特長と言われます。
こちらの「小さな山」を意味する一級畑レ・プティ・モンは、特級畑リシュブールの斜面の上部に位置し、北はアンリ・ジャイエが開墾した伝説の畑クロ・パラントゥーに隣接するという、絶好のロケーションに位置する面積3.67haの銘醸畑で、東北東を向いた斜面には、石灰の非常に多い粘土石灰質土壌が広がっています。この畑からはヴォーヌ・ロマネの特徴に加え、リシュブールを少し軽くしたような美しいワインが造られます。
近年ブルゴーニュワインの価格が急騰する中、比較的リーズナブルな価格を提供しているドメーヌ・フォレ・ペール・エ・フィスのような優良生産者をご紹介することは私共ワイン屋の楽しみでもあり、皆様に是非お薦めし、お試しいただきたいワインです。