ビオディナミ農法と伝統的製造法により、テロワールの表現を大切にする長期熟成型の古典的エレガント・ブルゴーニュの造り手

看板ワインは、”王のクリマ”に由来する[特級コルトン・クロ・デュ・ロワ]と赤の区画に植えられたシャルドネによるレア・ワイン [特級コルトン・ブラン]

【ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユ】   〜Domaine Chandon de Briailles〜


 ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユの設立は1834年で、創立者のピエール・ギュイモ氏の伯爵夫人の名をとって『シャンドン・ド・ブリアイユ』と名づけられました。伯爵夫人は、あの有名なシャンパーニュのモエ・エ・シャンドン(シャンドン家)と親戚関係にあります。

 1834年創立という歴史は、ワインのラベルにも描かれている18世紀の初めに建てられたルイ14世様式の城館や壮麗なフランス式庭園、14世紀にシトー派修道僧が掘った地下カーヴ等、ドメーヌのそこかしこからうかがい知ることができます。

 シャンドン・ド・ブリアイユ伯爵夫人の孫に当たるアイマール=クロード・ニコライ伯爵が、このドメーヌを受け継いだ後、1984年に、意を決してパリを後にした夫人のナディーヌがサヴィニ・レ・ボーヌに居を移してから、今日の名声に向けての劇的な進化が始まりました。後に加わった娘のクロードと息子のフランソワの2人の子供と共に、傑出したワインを造り出すようになります。

 現在、ドメーヌの運営は、母のナディーヌに代わり、姉のクロード・ド・ニコライ女史(夫は、ジョセフ・ドルーアンの社長フレデリック・ドルーアン氏)と弟のフランソワ・ド・ニコライ氏に引き継がれています。この姉弟にとってシャンドン・ド・ブリアイユ伯爵夫人は曾祖母にあたります。

 姉クロードはディジョンの大学で醸造学を学び、ボーヌとディジョンでワイン造りを学んだ後、オレゴンとニュージーランドでワイン造りに携わり、ドメーヌでのワイン造りには1991年から参加し、母ナディーヌからドメーヌを引き継ぎました。

 弟フランソワはビジネススクールを経てアメリカやスペイン、パリでワイン商を経験、そしてオレゴンでワイン造りを学んだ後、2001年にドメーヌへ戻り、ビオディナミへの転換を図るなど姉クロードと共にドメーヌのワイン造りを取り仕切っています。

 ドメーヌでは、1990年代から有機栽培を取り入れ、2005年には全ての畑がビオディナミに移行し、馬で耕作を行います。その成果は著しく、土壌がとても健全になり、微生物が劇的に増えたおかげで、葡萄樹は病害に対する耐性が向上しました。

 ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユでは、自然に近い状態で葡萄を育てることで、クリマを表現し、葡萄の果実味を最大限に生かすワイン造りを行っています。そのため、全房発酵で、樽熟成にあたっては、『オークの香りでワインにお化粧をしたくない』とのことで、新樽をほとんど使用せず、古樽での熟成により、仕上がるワインは色は淡いが、華やかで果実が薫るエレガントなものになります。

 また、2011年ヴィンテージからは、[ECOCERT][DEMETER]の認証を取得するなど、人為を極力排した古典的なワイン造りをする貴重なドメーヌで、『ビオディナミ農法と伝統的製造法により、テロワールの表現を大切にする長期熟成型の古典的エレガント・ブルゴーニュの造り手』として知られており、各ワインのバックラベルには、[ECOCERT]と[DEMETER]の認証マークが貼付されています。

*ECOCERT(エコセール):1991年にフランスで設立された有機農法、有機栽培食品の認証機関。

*DEMETER(デメター):1997年設立の世界で最も認証基準が厳しいと言われているドイツのオーガニック認証機関。欧米では、デメター認証を取得していることが信頼に繋がり、一種のステータスとして認識されます。

 ドメーヌの看板ワインは、15世紀末からフランス革命までフランス国王が自分のカーヴに寝かせるために畑を所有し、コルトンを造っていた史実から[王のクリマ]に由来するクロ・デュ・ロワの0.38haの区画に植えられた樹齢60年の古樹で造る赤の「特級コルトン・クロ・デュ・ロワ」と赤の最良区画ブレッサンドの上部、レ・ショーム、レ・ルナルドの3区画合計0.6haの畑に植えたシャルドネで造る白のレア・ワイン「特級コルトン・ブラン」です。

 下の写真の通り、美術出版社のワイナート54号にも[ビオディナミ農法と伝統的醸造法が織りなすクラッシクなコルトン]として、コルトン・クロ・デュ・ロワとコルトン・ブランが大きく掲載・紹介されています。

 ブルゴーニュ最高峰の白のグラン・クリュのコルトン・シャルルマーニュとコート・ド・ボーヌで唯一の赤のグラン・クリュのコルトンを生み出すAOCコルトンの多くの特級畑は、ピノ・ノワールを植えれば特級コルトン、シャルドネを植えれば特級コルトン・シャルルマーニュとなりますが、コルトン・ブレッサンドなどの赤の区画にシャルドネを植えた場合には、コルトン・シャルルマーニュを名乗ることはできず、[特級コルトン・ブラン]となります。

 通常、コルトン丘陵の東側から南側に位置するクロ・デュ・ロワ、レ・ブレッサンド、レ・ルナルド等で赤ワイン、南側から西側で白ワインが造られ、しかも赤の優良区画では小区画名(ブレッサンドやレ・ルナルド等)を付けることができるため、ここにシャルドネを植える生産者は少なく、従って、シャンドン・ド・ブリアイユのコルトン・ブランは非常に珍しいワインで、『どこか冷たさがつきまとうコルトン・シャルルマーニュに対して、ねっとりとリッチで、角が取れている』と評されています。

 勿論、シャンドン・ド・ブリアイユでは、赤のコルトン・ブレッサンドも造っていますが、ブレッサンド区画の上の方は岩だらけのため、40年前にそこに試しにシャルドネを植えたようです。ドメーヌの公式HPでは、コルトン・ブランについて、『コルトン・シャルルマーニュよりも肉感的で、黄桃やアプリコットのような黄色い熟した果実と蜜のような味わいが特長で、新樽を排して、バトナージュを行わないため、フレッシュ感もあり、長期熟成にも耐えうる』とコメントしています。

 また、ジャスパー・モリス氏も、その著書ブルゴーニュワイン大全の中で、シャンドン・ド・ブリアイユのコルトン・ブランについて『このワインには、コルトン・シャルルマーニュと共通する要素は見えない。コルトン・シャルルマーニュのようなエレガントさやバランスの良さよりも、南国の果実を思わせる芳醇な香りを身上とする』と記しています。

 ドメーヌ・シャンドン・ド・ブリアイユは、ドメーヌの本拠地サヴィニ・レ・ボーヌを中心に13.7haを所有、最新2021年度版の「メイユール・ヴァン・ド・フランス」にて、三つ星生産者へ昇格しており、更なる高みを目指しています。

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