DRCに託した「大公のクロ」2009年からDRCコルトンに!!

 コルトンの三大銘醸特級畑を所有する名門ドメーヌ

 【ドメーヌ・プランス・ド・メロード】

  〜Domaine Prince de Merode〜


  ドメーヌ・プランス・ド・メロードはラドワ・セリニ村のシャトー・ド・セリニを本拠地とする歴史あるドメーヌです。エチケットにも描かれたまるでボルドー地区のシャトーを思わせる城館は、住民は豊かだが家並みは決して豪奢ではないブルゴーニュの村では珍しい光景です。ベルギー貴族出身のプランス・フローラン・メロード氏とその妻フランソワーズ・マリー・ド・リュール・サルース夫人(シャトー・ディケムの前オーナーの実姉)が所有するこのドメーヌは、日本ではあまり知名度はないものの、1700年代から続く由緒ある名門ドメーヌとして知られていました。  

  ところが、夫人は2007年8月に亡くなり、当主フローラン・ド・メロード氏も2008年3月に81歳で逝去され、長女フェリシテ・ガストウト氏を始め複数のお子様がおられましたが、いずれもパリ在住で、ワイン造りにも興味がなかったようで、相続税の関係もあるでしょうが、残念ながらドメーヌは消滅することとなりました。

 

 歴史あるドメーヌだけに、コルトンやポマールに多くの畑を所有していましたが、中でも次の三つはコルトンを代表する特級畑でした。前のページのコルトン丘陵の葡萄畑地図で畑位置をご確認下さい。

 Corton Clos du Roi 0.57ha (コルトン クロ・デュ・ロワ) 樹齢54年

 Corton Les Bressandes 1.19ha (コルトン レ・ブレッサンド) 樹齢44年

 Corton Les Renardes 0.51ha (コルトン レ・ルナルド) 樹齢47年

 

  約160haの特級畑コルトンには多くの小区画(リューディ)がありますが、コルトンの特級規定は他の村と異なり、特級の区画内なら畑名にコルトンがつけられます。例えば、「王のクリマ」を意味する最高の銘醸畑「コルトン・クロ・デュ・ロワ」等の場合です。

  赤の特級コルトンの場合は、一般的には特定のクリマ名の付いたものの方が、上質と言え、上述の「コルトン・クロ・デュ・ロワ」を筆頭に、「ル・コルトン」、「コルトン・レ・ブレッサンド」、「コルトン・レ・ルナルド」、「コルトン・ロニエ」、「コルトン・ペリエール」等コルトン丘陵の東南斜面に位置する畑産が優れたグラン・クリュと言えます。

 

 上述したように2008年にプランス・フローラン・ド・メロード氏の死去に伴い、名門ドメーヌが消滅した際に、同ドメーヌの看板ワインであった上述の三つの銘醸畑合計2.27haをドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社(DRC)が30年の賃貸契約で借り受け、栽培・醸造にあたることになったのです。ちなみに、2009年が初ヴィンテージのDRCのコルトンは三つの銘醸畑の葡萄をブレンドしたものですが、価格は以前のプランス・ド・メロードのコルトンの約10倍にもなっています。「さすがはDRC」と言ったところですが、換言すればDRCがその畑と古樹の葡萄樹の価値を認めたプランス・ド・メロードのバック・ヴィンテージのコルトン(3つの銘醸畑は単独で仕立てられていた)は、大変お買い得と言えますが、売却により、2008年が最後のヴィンテージとなり、もはや生産されることのない幻のコルトンとなってしまい、下の写真の通り、DRCコルトンのエチケットの中にのみ、名門ドメーヌの名を残しています。

(*注) 上述のプランス・ド・メロードの3つの畑については、2012年11月発行のブルゴーニュワイン大全(ジャスパー・モリス著)の中ではDRCが購入したと記載されていましたが、2010年1月発刊のワイナート54号にDRCオーナーのド・ヴィレーヌ氏とメロード家の長女フェリシテ・ガストウト氏のインタビュー記事が掲載されており、それにより3つの畑が30年間のフェルマージュ契約であることが明らかになりました。。

 参考までに、プランス・ド・メロードが同じコルトンに所有していた特級畑マレショード1.53ha(ブレッサンドよりさらに斜面を下った場所に位置する)は今回のフェルマージュ契約には含まれていませんが、これは「マレショードは他の造り手とフェルマージュ契約をしていたため」であり、クロ・デュ・ロワ、レ・ルナルド、レ・ブレッサンド、そしてマレショードを含むメロード家のコルトンの畑とそこで丹精を込めて育てられた葡萄があのDRCの眼鏡に叶ったいかに優れたものであったかが分かります。

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