エシェゾーとカジ・モノポールのニュイ・サンジョルジュ一級オー・ペルドリが二枚看板

 著名醸造家ナディーヌ・ギュブラン女史により一躍有名ドメーヌの仲間入り

 【ドメーヌ・デ・ペルドリ】

  〜Domaine des Perdrix〜


 ドメーヌ・デ・ペルドリはニュイ・サン・ジョルジュ村に位置する生産者で、メルキュレのネゴシアン、「アントナン・ロデ社」の社長を努めていたベルトラン・ドゥヴィラール氏が1996年にベルナール・ミュニュレから畑を購入し設立されました。

 醸造家には、ジャック・プリウールなどを手がけ、フランスのワイン誌「ラ・レヴュー・ド・ヴァン・ド・フランス」にて女性初の最優秀醸造家に輝くなど高い名声を誇る醸造家ナディーヌ・ギュブランを採用し様々なワイン誌、評論家から絶賛され瞬く間に有名ドメーヌの仲間入りを果たしました。現在はロベール・ヴェルニゾーが醸造を担当していますが、彼もフランスの農業大臣から農事功労章を送られるなど高い評価を得る醸造家です。

 ナディーヌ・ギュブラン女史といえば、前述したようにドメーヌ・ジャック・プリウールを一気に人気ドメーヌに引き上げたことでも有名ですが、彼女は元々「アントナン・ロデ社」に所属しており、1988年からアントナン・ロデ社がジャック・プリウールに資本参加し、共同経営にあたったことから、ジャック・プリウールの醸造を手掛け、1996年にドメーヌ・デ・ペルドリがアントナン・ロデ社の傘下に入ったことから、こちらの醸造もナディーヌ・ギュブラン女史が行いました。

 ベルトラン・ドゥヴィラール氏は2002年にアントナン・ロデ社の創業者一族の妻を亡くしたのを機に35年間率いてきたメゾンを売却し、息子のアモリー、娘のオーロールと共にドメーヌ経営に集中する道を選び、現在ドメーヌ・ペルドリの他、メルキュレに有るシャトー・ド・シャミレなど5つのドメーヌを運営しています。

 大メゾン経営者が新たにチャレンジしたドメーヌ・デ・ペルドリは下の所有畑一覧表の通り、ニュイ・サン・ジョルジュをはじめ、ヴォーヌ・ロマネなどコート・ド・ニュイに合計12haの畑を所有し、そのうち半分がプルミエ・クリュやグラン・クリュです。

 栽培はリュット・レゾネを採用、最大13000本/haと非常に高い密植率の畑で細やかな収量制限や手作業での収穫など丁寧な畑仕事を行います。また収穫後も、2度に渡る選果を行い完璧な果実のみが醸造に回されます。

 このようにして造りだされるペルドリのワインは、創業以来非常に高い評価を受けており、所有するエシェゾーの小区画は心臓部にあたるエシェゾー・デュ・ドゥスュにある0.87haを中心としたもので、しかも小区画レ・プレレールにあるDRC(ドメーヌ・ド・ロマネ・コンティ社)と隣り合うという素晴らしい立地でもあることから、2001ヴィンテージのエシェゾーは、フランスのワインガイド「クラスマン」にて「DRCのエシェゾーに匹敵する」と絶賛され、また2002ヴィンテージではルネ・アンジェルやロベール・アルヌー(現アルヌー・ラショー)などを抑え、2002ヴィンテージのエシェゾーで最高得点を獲得しています。

 更に2016年ヴィンテージからは、これまでのように所有する二つの小区画「エシェゾー・デュ・ドゥスュ」と「カルティエ・ド・ニュイ」の葡萄をブレンドしたエシェゾーではなく、新たにエシェゾー・デュ・ドゥシュの1922年植樹の古樹の葡萄だけを使った「エシェゾー・デュ・ドゥシュ」のリリースを開始し、一層の品質向上を図っています。

 ドメーヌの中核となるワインはプレモー・プリセ村内にある面積3.49haの一級畑ニュイ・サン・ジョルジュ一級オー・ペルドリで、ドメーヌ・デ・ペルドリはオー・ペルドリの畑を3.45ha所有しているため、ラベルには「Quasi Monopole(カジ・モノポール=ほぼモノポール)」と記載されています。ちなみに、他の生産者が所有している僅か数アール分は単独で仕立てられず、ブレンドされていることから、オー・ペルドリの名称を持つワインはドメーヌ・デ・ペルドリ以外にはありません。

 ドメーヌ・デ・ペルドリとニュイ・サン・ジョルジュ一級オー・ペルドリは、下の写真の通り、2010年3月発行のワイナート55号(美術出版社)に大きく掲載・紹介されています。

 更に、2006年からは「オー・ペルドリ」の畑の中でも、樹齢90年以上の古樹が植わる8ウーヴレ(約1/3ha)の区画から、レ・ユイット・ウーヴレと呼ばれる上級キュヴェが別に仕込まれるようになりました。この名称はこの区画の面積8ウーヴレに由来するもので、ウーヴレとはブルゴーニュの農家が昔使っていた面積の単位で、1ウーヴレは1人が1日に耕せる範囲(0.0428ha)のことです。従って8ウーヴレは「0.3424ha=約1/3ha」に相当します。この8ウーヴレ一本ずつナンバリングされており、生産量は通常約1500本程度という稀少なものであることから「手にするのは至難だが、是が非でも試す価値のある一本」とされています。

 ところで、ブルゴーニュには昔からペルドリ(ヤマウズラ)が多く生息していたようで、ブルゴーニュの畑にはペルドリの名を付けたものが数多く存在します。同じニュイ・サン・ジョルジュにもヴォーヌ・ロマネ村寄りにオー・シャン・ペルドリがありますが、オー・ペルドリとは別物です。ドメーヌ・デ・ペルドリが所有するオー・ペルドリは、プレモー・プリセ村にあり、ドメーヌ・プリューレ・ロックのモノポールで有名な「クロ・デ・コルベ」とドメーヌ・ド・ラルロのモノポール「クロ・デ・フォレ・サン・ジョルジュ」に隣接し、ジャック・フレデリック・ミュニエのモノポール「クロ・ド・ラ・マレシャル」やラルロのもう一つのモノポール「クロ・ド・ラルロ」も横並びの位置にあります。

 ドメーヌ・デ・ペルドリは、この銘醸畑の名前を付けていますので、エチケットには可愛いペルドリ(ヤマウズラ)が描かれています。ブルゴーニュ・ワインのエチケットには紋章やドメーヌの館が描かれているのは多いですが、このような図柄は珍しく、非常に印象深いエチケットとなっています。スイスには「ウィーユ・ド・ペルドリ(ヤマウズラの目)」というワインもありますので、ヨーロッパの人々にはジビエ料理の代表格であるペルドリはなじみ深いものなのでしょう。

[*ドメーヌ・デ・ペルドリはニュイ・サン・ジョルジュに本拠を置くドメーヌですが、トップ・キュヴェの特級エシェゾー・デュ・ドゥスュ等があるため、ヴォーヌ・ロマネのカテゴリーに商品を掲載しています。]

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