ロマネ・コンティとラ・ターシュに挟まれた稀有な立地を誇る特級畑ラ・グランド・リュを筆頭に多くの銘醸畑を所有する名門ドメーヌ

 【ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ】

  〜Domaine Francois Lamarche〜


ラ・グランド・リュを特級に導いた父の偉業を継ぎ、ドメーヌ名を改称名実共に「偉大な道=La Grande Rue」を歩み始めた名門ドメーヌ

 【ドメーヌ・二コル・ラマルシュ】

  〜Domaine Nicole Lamarche〜


 「世界で一番有名なワインは?」と尋ねれば、ワインを嗜まれない方でも「ロマネ・コンティ」と答える方がほとんどでしょう。また、ワイン愛好家に尋ねれば、あるいは「ラ・ターシュ」の名前があげられるかもしれません。ご承知の通り、この二つの著名な畑は神に愛された村ヴォーヌ・ロマネにある特級畑で、いずれもドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)が単独所有するモノポールです。

 このロマネ・コンティとラ・ターシュに挟まれた稀有な立地にある面積1.65haの畑ラ・グランド・リュ(La Grande Rue=偉大な道)を単独で所有しているのがこのドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ(2018年ヴィンテージから二コル・ラマルシュに改称)です。

 1936年、INAOがブルゴーニュの格付けを制定した時、このラ・グランド・リュは最良の立地条件を兼ね備えているにも関わらず一級に格付けされてしまいました。一説には当時の持ち主アンリ・ラマルシュが、特級になり税金が高くなるのを嫌ったとの説もあります。当時は世界大恐慌の真っ只中で、出費を抑えたい気持ちは理解できますが、一旦格付けがされると、これを覆すことは並大抵のことではないことはボルドーのシャトー・ムートンの例を見ても良くお分かりいただけると思います。

 ヴォーヌ・ロマネの名門ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュの成り立ちを述べると、20世紀初頭、樽職人のアンリ・ラマルシュがシャンボール・ミュジニー出身のマリー・グリヴレと結婚して創設されたもので、その息子アンリ・ラマルシュ二世が1933年にドメーヌを継承した時にラ・グランド・リュを結婚祝いとして相続します。

 その後、現在のドメーヌ名に冠されているフランソワ氏が1985年に父アンリ氏からドメーヌを引き継ぐと直ちにINAOに昇格を申請します。この申請を受けてINAOは、ラ・グランド・リュの畑の再査定を開始し、土壌分析、隣接する特級ワインとの比較試飲、近隣生産者との面談などを経て1992年、ついに念願の特級畑昇格を果たしたのです。原産地呼称が制定されて以降、ブルゴーニュにおいて一級から特級への昇格を果たしたのはモレ・サン・ドニのクロ・ド・ランブレイとこのラ・グランド・リュだけであり、立地もさることながらフランソワ・ラマルシュの品質向上への絶えまぬ努力が報われた結果と言えます。

 以前から「よいワインではあるが、どこか粗削りな部分や物足りなさが感じられる」との評価であったドメーヌ・フランソワ・ラマルシュのワインですが、2003年に醸造にフランソワの長女ニコルがつき、販売に姪のナタリーが加わり、大きく世代交代を果たしたことが奏功し、大きな品質向上を遂げています。特にフラッグ・シップワインであるラ・グランド・リュは、その最高のテロワールから、ラ・ターシュやロマネ・コンティと同格の、勇壮で荘厳なワインが生み出されることが期待されています。

 近年、葡萄畑での作業がより丁寧になっただけでなく、樽の吟味も徹底し、2000年から新しい発酵タンクを導入したこともあって品質が更に安定、同時に葡萄畑の改革も進め、ビオロジック農法を実践し、2010年には所有する畑すべてがビオロジックで栽培されるようになっており、世代交代したラマルシュは、新世代のトップドメーヌの座を不動のものにすると高く評価されています。まさに名実共に偉大な道(グランド・リュ)を歩み始めた注目のドメーヌです。

 事実、美術出版社発行のワイン専門誌「ワイナート」41号(2007年11月発刊)の「特集ヴォーヌ・ロマネ」の中でも、下の写真の通り、世代交代により今後期待のできる名門ドメーヌとしてドメーヌ・ラマルシュが大きく紹介されています。

 また、新世代のドメーヌ・フランソワ・ラマルシュを象徴するように2011年ヴィンテージからはエチケットのデザインが2010年までのものとは変わっています。

 なお、現在このドメーヌを取り仕切るのは2003年にドメーヌに参画した長女のニコル・ラマルシュ女史で、彼女は2006年から父フランソワ氏の手を借りずにワインを造っています。2013年にフランソワ氏が亡くなって以降もフランソワ・ラマルシュ名でワインをリリースしてきましたが、2018年ヴィンテージからはドメーヌ名を自分の名前を冠した「ニコル・ラマルシュ」に変え、名実ともに新たなラマルシュ家をスタートさせました。

 下の表はドメーヌ・フランソワ・ラマルシュの所有畑一覧表ですが、名門ドメーヌにふさわしくモノポールのラ・グランド・リュを筆頭にグラン・ゼシェゾー、エシェゾー、クロ・ド・ヴージョの錚々たる特級畑そして複数のヴォーヌロマネ一級畑を所有しています。

 一級畑の中で、注目に値するのは、特級並みのポテンシャルを持つ銘醸畑マルコンソールと僅か0.21ha所有するラ・クロワ・ラモーで、特に特級畑ロマネ・サン・ヴィヴァンに食い込んだような形で隣接する面積0.60haの極小クリマのラ・クロワ・ラモーは、所有者がラマルシュ、ジャック・カシュー、クドレ・ビゾの3名しかおらず、1930年にこの内の一人の反対(恐らく税金の関係)で特級畑の地位が得られず、また1980年代の格上げ申請時は村の他の生産者たちによる反対で認められなかったという経緯があり、特級畑に最も近い一級畑と言われ、ドメーヌの隠し玉とも言える稀少ワインです。

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