高密植栽培による収量制限と”遅摘み”をモットーとする実力派ドメーヌ

父ジャッキーからドメーヌを引き継いだ有能な二人の醸造家兄弟が、果梗まで熟した葡萄を全房発酵して造るパワフルなヴァン・ド・ギャルド

 【ドメーヌ・コンフュロン・コトティド】

 〜Domaine Confuron Cotetidot〜


 

 ヴォーヌ・ロマネに本拠を構えるドメーヌ・コンフュロン・コトティドと言えば、1980年代のブルゴーニュで、一世を風靡したレバノン生まれの伝説的な醸造家「ギィ・アッカ」氏の名前を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

 

 ドメーヌ・コンフュロン・コトティドが、ギィ・アッカ氏のコンサルタントを受けていたのは、1977年から1990年代前半までで、今は、その当時5代目当主であった父ジャッキー・コンフュロン氏から代替わりし、二人の息子、ジャン・ピエールとイヴがドメーヌを運営しています。

 この二人の兄弟は、ジャン・ピエールはボーヌのメゾン・シャンソン、イヴはポマールのドメーヌ・ド・クーセルのコンサルタントを務めるほどの有能な醸造家で、現在でも父が行っていた時の手法をベースとしつつも、彼ら独自の工夫を加えて、素晴らしい長熟型のワインを造り続けています。

 

 ちなみに、ブルゴーニュには、同じコンフュロン姓を名乗るドメーヌ・ジャン・ジャック・コンフュロンがありますが、ドメーヌに名を残す故ジャン・ジャック・コンフュロン氏とジャッキー・コンフュロン氏は兄弟の関係です。  

 先代の父ジャッキーの時代から、このドメーヌは「遅摘み」をモットーとしています。緯度が高く、気象の安定しないブルゴーニュでは、遅摘みには雨や腐敗などのリスクがあることから、大多数の葡萄栽培農家は遅摘みを敬遠しますが、全房発酵のために、可能な限り果梗まで完熟した葡萄を収穫しており、毎年最後に葡萄を収穫する造り手として知られています。また、畑では「高密植栽培」で収量を抑え、収穫した葡萄は、除梗せず、全房発酵させ、樽熟成についても新樽率を低くする一方で、熟成期間を長くとっています。

 こうして造られるワインは、深みのある色調と豊かなアロマを持ち、味わいも濃縮感溢れるもので、まさに「パワフルなヴァン・ド・ギャルド(Vin de Garde=長期熟成型ワイン)」と呼ぶにふさわしいものです。

 

 所有する畑は11haで、ドメーヌの本拠地のヴォーヌ・ロマネの特級畑エシェゾーを筆頭に、クロ・ド・ヴージョ、一級畑レ・スショ、ジュヴレ・シャンベルタンにも特級畑マジ・シャンベルタン、シャルム・シャンベルタン、一級畑ラヴォー・サン・ジャック、プティット・シャペル等の素晴らしい銘醸畑を所有しており、今や醸造するアペラシオンは、コート・ド・ニュィからコート・ド・ボーヌまで及んでいます。

 また、コンフュロン・コトティドは、幾つかの珍しい畑の小さな区画を所有していることも特徴の一つで、例えばシャンボール・ミュジニーの一級畑デリエール・ラ・グランジェやジュヴレ・シャンベルタンの一級畑クレピヨ等は、リリースしている生産者がほとんどいない珍しいワインです。特級畑群も所有面積は小さく、エシェゾー0.48ha、クロ・ド・ヴージョ0.25ha、シャルム・シャンベルタン0.39ha、マジ・シャンベルタン0.08haとなっています。このような小さな畑が多い中で、唯一の例外がヴォーヌ・ロマネ一級レ・スショで、ここには2haを所有しており、クリマ最大の所有者です。

 日本にもファンは多く、上の写真の通り、美術出版社発行の「ワイナート41号(2007年11月発行)」にも、ヴォーヌ・ロマネのトップ生産者の一人として、看板ワインの特級エシェゾーと共に掲載・紹介されています。また、ドメーヌ・コンフュロン・コトティドの畑の葡萄は古樹で知られており、トップ・キュヴェのエシェゾーは比較的若木だとは言え、それでも樹齢60年を超えており、高収量のヴィンテージでさえ、28hl/haという低収量です。

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