ライバルは五大シャトーのシャトー・オー・ブリオン

グラーヴ地区のトップの座を競うシャトー・オー・ブリオンの兄弟シャトー

 【シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン】

  〜Chateau La Mission Haut-Brion〜


 シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは、道1本をはさんで五大シャトーの一つシャトー・オー・ブリオンと向かい合い、ヴィンテージによってはシャトー・オー・ブリオンを超えることもしばしばあります。

 女性的と言われるシャトー・オー・ブリオンに対し、シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンは世界で最も非凡で独特なワインのひとつと評される味わいで、力強く重い男性的なスタイルです。

 シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオンにはその名のとおり聖母マリアを祀るための礼拝堂が建てられています。修道会、ウォルトナー家と所有者が変遷し、1983年にはついにライバルのシャトー・オー・ブリオンを擁するディロン家がラ・ミッション・オー・ブリオンを購入し、ムーシー公爵夫人(先のフランス大使であり、ケネディ政権時代に財務長官を務めた故ダグラス・ディロンの娘)が主導し、管理はジャン・ベルナール・デルマが指揮を取ります。

 しかしもともと畑の区画はシャトー間で交錯しており、オー・ブリオンの大部分の畑がラ・ミッションの畑に沿うように横たわっており、両者はまさに兄弟シャトーで、敵対的なライバル関係を解消し、お互い切磋琢磨して品質向上に努めています。

 今日、シャトーは引き続きディロン家の管理下におかれ、ムーシィ侯爵婦人の息子、ルクセンブルクのロベール王子がクラランス・ディロン社の次世代を見守っています。

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